阪神、金本氏と電話交渉で誠意伝える

 阪神は来季新監督としてこれまで2度、就任要請交渉を行ったOBの金本知憲氏(47)に対し、3度目の交渉までの期間、連日の電話交渉に臨むことが9日、分かった。前日8日に行われた2度目の交渉で約5時間、ラブコールを送った。何が何でも、改革の旗頭になって欲しい-。並々ならぬ誠意を毎日でも伝えて、金本氏を口説き続ける構えだ。

 金本氏招聘(しょうへい)へ、一大交渉は最終コーナーを迎える。前日8日、兵庫県内のホテルで行われた2度目の交渉は約5時間に及んだ。ロング交渉から一夜明けたこの日、南球団社長は「お話しすることはない」と口をつぐみ、全容は明かされなかったが、球団は次の一手を実行に移すようだ。

 レギュラーシーズンを3位で終えたチームは10日から東京ドームで巨人とのCSファーストSに臨む。南社長以下、球団幹部も敵地に集結するため、同シリーズの解説で球場を訪れる金本氏とは物理的に接触可能。だが、現場への配慮から双方が都内で3度目のテーブルにつく可能性は低い。

 常識的に考えれば全日程終了のタイミングでファイナルアンサー…となることが予想されるが、この日、球団幹部は「直接会わなくても話せることはありますから。金本氏の気持ちが前向きになるように、話せるなら毎日でも」と次回交渉まで電話で交渉を継続する考えを明かした。

 仮にチームのファイナルS進出がかなわなければ、13日に和田監督の退任会見が行われる。すみやかに新体制へ移行するためには、金本氏の意思を正確に把握しておく必要がある。

 2度の交渉で計7時間、電鉄本社-球団の誠意をあますことなく伝えてきた。早々に内諾を得られるに越したことはないが、要請前まで決して前向きとは言えなかった同氏の気持ちの針が今、どちらにふれているのか、日々、電話口の声色だけでも聞いておきたい-というのが阪神側の本音かもしれない。

 1日に行われた初回交渉から1週間、金本氏に近い関係者によれば2度目の交渉も平行線をたどり、心境面でほぼ進展はなかったという。過渡期で停滞する人気球団を預かるには相当の覚悟がいる。球団側も指導者経験のない金本氏の重荷、不安を理解するからこそ、全面的なバックアップ体制を約束する。

 返答を急がせるつもりはないが、熟考→決断の過程は共有していきたい。できれば、毎日でも…。電波の届く限り、阪神は金本氏にラブコールを送り続ける。

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