和田監督V逸に「責任は私」CSも危ない
「広島5‐2阪神」(27日、マツダスタジアム)
10年ぶりのリーグ優勝は幻と消えた。阪神は2試合連続の逆転負けで、7月21日以来の借金生活に転落。4試合を残してリーグ優勝の可能性が消滅した。先発・岩崎を一回途中で降板させる荒療治も実らず。12残塁の拙攻で4位・広島に1・5差に迫られ、CS進出も危うくなってきた。
執念の継投も実らない。反撃も及ばない。かすかにつないでいた希望は、静かに断ち切られる。あと1本が出ず、力尽きた。今季139試合目、広島で迎えた10年連続となるV逸の日。試合後の会見を終えた和田監督は、前を見つめてバスに乗り込んだ。
幕切れの一戦は、今季の戦いを象徴するような内容となった。初回に1点を先制後、その裏に3点を失う。先発・岩崎を2/3回で見切り、そこから継投で耐えた。二回から七回まで無失点。ただ、その間も好機を逃し、七回に1点を返すのがやっと。八回無死満塁で無得点。九回も無死一、二塁を生かせず、12安打12残塁の拙攻で夢はついえた。
「現状を重く受け止めているし、責任は痛感している。すべての責任は私にあります」
球団創設80周年の節目。優勝を期待された中での責任を背負った。1年契約で挑んだ今季、序盤は波に乗りきれなかったが交流戦頃からチーム状態が上向き始めた。8月8日から首位をキープし、勝負の9月に突入したが、13日に首位陥落してからは上昇カーブを描けない。勝負の12連戦の10試合で2勝8敗。粘れず、下降線をたどり、この日を迎える結末となった。
すでに、球団側は和田監督と来季以降の契約を更新しない方針で固まっている。12年から率いた4年間。優勝は果たせなかったが、戦いは続く。残り4試合。借金は「1」で、4位・広島とは1・5ゲーム差の状況だ。
「残り4試合全力を尽くして、そこからもう一回チャレンジできるように。今はそれしかない」
せめてもの意地がAクラス入りであり、CSでのチャレンジとなるならば、ここで歩みは止められない。最後まで声援を送ってくれるファンのためにも、下を向かずにファイティングポーズを取る。今はそれしかない。
関連ニュース
