甲子園CSピンチ 2位巨人と3・5差
「広島2‐1阪神」(26日、マツダスタジアム)
猛虎よ意地を見せろ。阪神は4位広島に逆転負けし、2・5ゲーム差に迫られた。初回に1点を先制しながら、先発の岩田稔投手(31)が五回、投手前田の二塁打から2点を奪われた。この日勝った巨人とは3・5差に広がり、CS本拠地開催の2位以内は厳しい状況に。9月の負け越しは決まったが、Aクラス入りを確実にするためにも、27日は必ず勝つ!
最後の追い上げも実らなかった。1点差の九回、先頭の鳥谷が出塁したものの、今成の空振り三振と、福留の二塁併殺打でゲームセット。淡々と敗れ去った和田阪神。巨人とのゲーム差は「3・5」に広がり、2位でのCS甲子園開催も絶望的な状況となった。
打線が1点を先制した初回以降沈黙し、五回に許した2失点で敗戦。これで広島・前田には今季4戦4敗。攻略できなかった打線はもちろんだが、好投手との対戦では余計なミスが命取りとなる。中西投手コーチが「バントミスを引きずってしまった」と振り返った五回の攻防が、分岐点となった。
1点リードの五回の攻撃だ。1死一塁でカウント1‐1からの前田の3球目。一塁・新井と三塁・堂林がチャージをかけてきた中、岩田は送りバントを試みたものの、前田の正面に転がって最悪の併殺に。送るべきところで送れない痛いミス。これが響いた。
その裏、岩田は1死からの前田の二塁打と四球で2死一、二塁のピンチを招き、新井に同点打、続くエルドレッドに勝ち越し打を許した。岩田は「先発ピッチャーとしての仕事を果たすことができず、悔しいです」と反省。勝ち星も8勝のままで、08年以来遠ざかっている2桁勝利も厳しい状況となった。
中西コーチは「(ミスの後に)今日に限らず切り替えができてない。当たり前のことができてない。投球にも表れている」と指摘。和田監督も「最初の1点は取れたけどその後の1点が取れず、岩田も粘りきれなかったな」と敗因を挙げた。
27日の広島戦に敗れるか引き分けで、他球団の勝敗に関わらずV消滅となる。すでに優勝は厳しい状況で、4位・広島とは2・5ゲーム差。Aクラス入りのためにも、この日の敗戦を生かし、勝利につなげるしかない。
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