ゴメス115打席ぶり弾!復調猛打賞
「DeNA7-5阪神」(19日、横浜スタジアム)
痛い痛い敗戦後、阪神・ゴメスの二重まぶたには疲労感がにじんでいた。空砲と化した27戦115打席ぶりの本塁打について聞かれると、乱れそうな呼吸を整えながら、自身のコンディションを明かした。
「きょうに関してはあまり練習では良くなかったんだけど、徐々にバッティングの感触は良くなってきたよ。ずっとタイミングが合っていなかったんだけど、ここ2試合はそれも良くなっている。しっかり狙い球を絞って打席に入っているし、それがいい結果につながっていると思う」
2点ビハインドの七回。初球、須田の上ずった直球を迷いないスイングで左翼席まで運んだ。8月13日・中日戦で大野から放って以来、長らく遠ざかっていた主砲の15号アーチで1点差に詰め寄った。
初回に左中間二塁打でチャンスメークし、三回は適時打のマートンを三塁に置いて、3点目の適時打を右前へ運んだ。5日・中日戦以来、今季5度目の猛打賞で前夜に続くマルチ安打。和田監督、平田ヘッドコーチはともに「それが好材料」と話し、ドミニカンの復調をたたえた。
12連戦スタート前までの5試合は18打数3安打、打点0とどん底状態だった。オマリー打撃コーチ補佐はゴメスの停滞について「ちょっと考え過ぎなんじゃないかな」と推測していた。だが、本人は「ノー。そんなことはないよ。タイミング、タイミングだけなんだ」と、原因を限定。そこをクリアにできたことで長いトンネルを抜けたと感じている。
マートン、福留もそれぞれ2安打を放った。クリーンアップのマルチそろい踏みは8月30日・ヤクルト戦以来、20日ぶり。昨季打点王の尻に火がつけば、球史に残る大混戦をものにできるはずだ。
