藤浪、勝負の9月へ12勝より優勝
阪神・藤浪晋太郎投手(21)が31日、リーグ優勝へ向けて、個人記録よりもチームの勝利を優先させる決意を示した。現在リーグトップタイの11勝。先発予定の3日・広島戦(甲子園)に勝てば、自己最多の12勝目となるが「できるだけ(チームが)負けないようにしたい」と優勝へ前進する快投を誓った。
残り25試合。2位とは1ゲーム差でスタートする勝負の9月。混戦を勝ち抜き、自身初のリーグ制覇へ-。藤浪はチームの勝利だけを求めて、右腕を振り下ろす。
9月初登板となる3日の広島戦に向けて、甲子園室内練習場で調整を終えると、自己最多の12勝目よりもチームに目を向けた。
「(12勝目は)個人のことなので。どうでもいいとは言わないけど、まずチームが勝てるようにしたい。個人として勝つに越したことはないけど、できるだけ(チームが)負けないようにしたい」
藤浪の結果が、今後を左右すると言っても過言ではない。7月以降は先発4本柱の中で最多の5勝を挙げた。9月も5試合に登板する見通しで、正念場の1カ月も夏場の状態を維持すれば、自然と10年ぶりのリーグ優勝は近づいてくる。
チームは8月下旬に失速。ヤクルト、巨人に再び詰め寄られた。3日の広島戦は、沈滞ムードを打破する快投も期待される。
広島とは5月8日以来、今季4度目の対戦。対戦成績は3試合で0勝2敗、防御率3・71。相性がいいとは言えない。だが、調子が上がらなかったシーズン序盤と、今では状態が違う。
「(広島と)春先の数字はよくないかもしれないけど、自分の投球をすることが大切だと思う。相手どうこうではない」。前回8月28日は強力打線のヤクルトを相手に3安打完封。力を出し切れば結果を残す自信がある。
ただ、広島が強敵であることに変わりはない。4位ながら首位・阪神とは4・5ゲーム差。Aクラスどころか、まだ優勝も諦めていない。今カードは1戦目にジョンソン、2戦目に前田を先発で送り込んでくる。
藤浪が登板する3戦目は、絶対に落とせない試合となる可能性もある。「大事な試合になる」。ハーラートップタイの11勝を挙げ、リーグトップの172三振を奪っている。だが、個人成績よりもチームの勝利が欲しい。何よりも優勝したい。藤浪が歓喜への道を切り開く。
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