ゴメス待ってました!11戦ぶり打点

 「阪神9-0ヤクルト」(28日、甲子園)

 見慣れた景色。気持ちを高ぶらせる大歓声。甲子園で自分の姿を取り戻した。阪神・ゴメスが11試合ぶりの適時打。出口が見えなかったトンネルに光が差し込んだ。

 五回2死満塁。2ボールから2球連続で強引なスイングで空振りした。しかし、ここからが以前と違った。

 フルカウントに持ち込むと、「ボールをしっかりと見て、ストライクゾーンに来たボールだけを打ちにいこうと考えていた」。外角の146キロに逆らわず、軽打して一、二塁間を破った。46打席ぶりの適時打となる2点右前打。優勝を争うライバルの戦意をそいだ。

 不振は深刻だった。3三振を喫した8月15日のヤクルト戦から10試合は打率・139でノーアーチ。自己ワーストとなる10試合連続打点なし。和田監督が「非常に苦しんでいた」と話すほど、状態は悪かった。

 問題はどこにあるのか。前カードの広島遠征中は毎日、宿舎でオマリー打撃コーチ補佐と打撃議論を交わした。この日も通常なら甲子園の室内練習場で行う特打もせず、クラブハウスで同コーチ補佐と意見をぶつけ合った。

 「打席に入る前に気持ちを整理しなければいけないのに、打席の中で迷い過ぎてミートポイントが近くなっている。だから、何でも手を出してしまっている」。信頼を寄せる同コーチ補佐の言葉に耳を傾け、4番はようやく本来のスイングを思い出し始めた。

 優勝を争うシーズン終盤は内容よりも結果が問われる。ファンも誰もが主砲の活躍を待っている。大歓声に応えるように力強く言った。「このシリーズの重要性は分かっているので仕切り直してやっていきたい」。自信を取り戻したゴメスが再び走り始めた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス