“呉”任せ10連投!球児の伝説再現や

 阪神・呉昇桓投手(33)が25日、マツダスタジアムでの練習後、10連投も辞さない構えを見せた。この日の広島戦の中止により、9月18日・DeNA戦(横浜)から10連戦となることが決定。優勝争いの佳境の時期とあって、全試合でマウンドに立つ意気込みを示した。

 絶対的守護神は、どこまでも頼もしかった。この日の雨は“恵みの雨”ではなく、チームに10連戦という過酷な日程をもたらす“災いの雨”。それでも、「10日連続登板の可能性があるが」という質問に対して、呉昇桓は「ダイジョウブ。ダイジョウブ」と、力強く首を縦に振った。

 決してうわべだけの言葉ではない。昨季はシーズン終盤からCSファイナルSにかけて怒とうの11連投で、チームを9年ぶりの日本シリーズ進出に導いた。この時は11日連続で試合があったわけではないが、スタミナに問題がないことは明らかだ。

 連投による疲労でパフォーマンスが低下する投手もいるが、呉昇桓に限っては問題ない。8日・DeNA戦から14日・ヤクルト戦にかけて、プロ野球タイ記録となるチーム6試合連続セーブを記録。このうち、移動日を挟んだ11日からの4連投では、相手に1点も与えなかった。

 これだけ頼もしいストッパーがいれば、首脳陣の不安も少しは和らぐ。和田監督は「リリーフの使い方が難しくなると思うけど、フル回転の時期。(10連戦は)望むところだ。それくらいの気持ちで行きたい」と強気発言。山口投手コーチも「行けるところまで行ってもらう」と、全幅の信頼を口にした。

 10連投で思い出されるのが藤川(現・四国ILp高知)だ。07年8月30日・広島戦から9月9日・巨人戦にかけて10連投し、2勝7セーブとフル回転。この間、チームは10連勝した。

 呉昇桓はこの日、マツダスタジアムで外野ポール間のランニングや、ダッシュを行って調整した。現在38セーブ。プロ野球記録の46セーブの更新も期待される背番号22が、新たな鉄腕伝説を誕生させるかもしれない。

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