「交流戦、阪神４－１日本ハム」（７日、甲子園）

　最初に訪れたチャンスを逃さなかった。前日に大谷から勝利した勢いを、そのまま持ち込んだ。「（吉川は）いいピッチャー。球も速いしクイックもあってタイミングも取りにくい。先に点を取れて良かった」。好投手の吉川からの貴重な先制打。阪神・ゴメスのバットが生み出した。

　初回２死一塁の場面だ。１ストライクからの２球目、外角低めのフォークを逆らうことなくはじき返すと、右中間を破る適時二塁打に。「（最近）外の球が多いので、無理やり引っ張らない。うまく打てていると思うよ」と納得の一打だった。

　自身３試合ぶりの安打と打点だが、３日のロッテ戦では右中間席に一発を放つなど状態は悪くない。左手に光るのは緑のリストバンド。負傷で２軍調整中の関本からプレゼントされたもので「これからも使い続けます」と笑顔。離脱中の仲間の思いと共に戦っている。

　チーム状態が悪い時は序盤の好機を逃して敗れていた。その時期を脱しつつあることも示した先制点。「投手陣がずっとがんばってくれている。僕やマートンが打たないと。マートンは調子が良くなっていると思います」。頼りの「ＧＭコンビ」が輝けば、チームもさらに上昇カーブを描いていく。