鳥の意地 虎の天敵・大野から同点打

 「中日2-1阪神」(15日、ナゴド)

 虎の主将が見せた意地の一打。2日連続のサヨナラ負けでストレスがたまる敗戦の中、左翼席が一番の盛り上がりを見せた瞬間だった。

 1点を追う八回だ。先頭の西岡が右前打で出塁し、続く俊介の送りバントで1死二塁。この打席まで3打数無安打だった鳥谷が打席に入った。

 大野が投じた初球だ。真ん中に入った134キロの直球を完璧に捉え、右翼線へライナーで運んだ。同点の適時二塁打。0が並ぶスコアボードに「1」を刻んだ。

 「(大野に)ずっと0点で抑えられていた中だったし、いい場面で一本打ててよかった」

 反省を生かした打席だった。三回1死一、二塁。5球連続で見逃してフルカウントとなり、6球目の直球を打ち損じて左飛に倒れた。「その前の打席で凡退していたので、積極的にいこうと思っていた」。何度も同じ失敗を繰り返さない姿が、低調な打線の中で頼もしく映った。

 開幕を1番でスタートし、3番に配置転換されてこの日で3試合目。12日の広島戦で放った決勝1号2ランに続き、またも勝負強さを見せた。

 和田監督は「タイムリーを打つまでの3打席も内容はよかった。トリ(鳥谷)に関しては、打率は3割を切っているけど、状態は決して悪くない」と評価。16試合を終えて無安打はわずか3試合。安定して力を発揮し、その存在の大きさをあらためて感じていた。

 しかし、主将の一打は流れを引き寄せるまでには至らなかった。「結果的には負けたので、また明日頑張ります」。開幕カードで3連勝した中日に、3連敗を喫するわけにはいかない。16日の3戦目こそ、鳥谷のバットが負の流れを断ち切る。

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