和田監督ざんげ「ベンチの責任」

 「中日3-2阪神」(14日、ナゴド)

 阪神は今季初のサヨナラ負けを喫した。2-2で迎えた九回、2番手の松田遼馬投手(21)が代打・ナニータにサヨナラ打を浴びたが、和田豊監督(52)は継投について「ベンチの責任」と敗戦の責任を背負った。一方で打線も2点止まりと浮上の気配はなかなか見えず、借金3に逆戻りした。

 黄色い左翼席に悲鳴が響いた。ナニータの打球が左翼グラウンドを転々。今季初のサヨナラ負け。虎党にとっては悪夢だった。

 八回からマウンドに上がっていた松田に、九回も任せた。今季初のイニングまたぎだった。しかし1死一、二塁で、左の代打・ナニータを迎えた。ベンチは松田を続投させた。だが結果的には、サヨナラ打を浴びた。

 和田監督はこの継投について「ベンチの責任」という言葉を2度、口にした。「勝負に行かせたわけだからベンチの責任」。ブルペンには高宮、島本の左腕もいたが「ごちゃごちゃしたことは…。行かせたわけだからベンチの責任」と、多くを語ろうとはしなかった。

 打たれたのは確かに松田だが、それを責めるのは酷だろう。バルデスに翻弄(ほんろう)された打線も、罪は重い。3月28日に6回無得点に抑え込まれており、対策は当然練っていた。だがテンポが速く、タイミングが取りづらい投球にまたしても苦戦した。「自分のタイミングでスイングさせてくれなかった。スイングできないから差し込まれる」と虎将は嘆いた。

 12日の広島戦で1番だった鳥谷を3番、西岡を1番に入れるなど打順にメスを入れた。それが実り逆転勝ちし連敗も6で止めた。この日も同じオーダーで臨んだ。だが三回の梅野のソロ、八回の狩野、関本の代打攻勢で合計2点を奪うのが精いっぱいだった。1番から4番までのスタメン野手が無安打では打線のつながりを求めるのも難しい。

 「中日とやる時は、こういう試合がほとんど」と接戦は覚悟の上で挑んではいたが、やはり勝負どころの1本が出なかったことが勝負の分岐点だった。開幕カードで3連勝した相手に痛い黒星を喫した。

 「おととい(12日)ああいう勝ち方をしていたので、乗っていかないといけなかった」と声を絞り出した和田監督。波に乗れない。現状を打破するためには、野手陣が奮起するしかない。

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