猛虎史上初の2戦連続サヨナラ快幕や

 「阪神1-0中日」(28日、京セラ)

 猛虎が歴史的な劇的勝利だ。0-0で迎えた延長十回、無死満塁で代打の阪神・関本賢太郎内野手(36)が押し出し死球。球団史上初の開幕から2試合連続サヨナラ勝ちを収めた。セ・リーグ唯一の連勝スタートで、単独首位。この勢いで第3戦も竜を沈めて、開幕3連勝といきたい。

 どんな形でもいい。最後に笑えればいい。祈るように見つめたこの日の339球目。鈍い音が聞こえ、すぐに大歓声に包まれた。2リーグ分立後では球団史上初の開幕から2戦連続延長戦は、球団創設以来初となる2戦連続サヨナラ勝ちで決着。和田監督は「体持たんぞ…」とつぶやき、激戦の重圧を解き放った。

 「記録は終わってから分かること。やってる選手は集中して一生懸命やってくれている。今は勝ち方うんぬん言ってるのではなく、勝つことでチーム状態を上げる時期なんで」

 劇的な結末は、前夜に続いて延長十回に訪れた。先頭のマートンの遊撃内野安打から、四球と犠打野選で無死満塁に。ここで送り出された代打・関本が期待を裏切らない。

 「(今年初打席でも)落ち着いてたよ。周りも見えてたし」と関本。祖父江のボールを見極めながら迎えた8球目だ。フルカウントから内角に伸びたボールは左腕にドスン。自身2度目のサヨナラ死球に、指揮官も「(関本だから)なせる業というか、あれは顔で取った死球」と称えた。

 チーム一丸の勝利だ。打線は初対戦の中日・バルデスに対し、初回に1死満塁の好機をつくりながら無得点。その後六回までわずか1安打だったが、その中で岩田、呉昇桓、松田らがゼロを並べてサヨナラの下地を整えた。

 関本も「岩田がすごくがんばっていたので、岩田が投げている時に点を取りたいというのが野手の思いやったけど、勝ったことで許してもらいたい」と振り返る。前夜は八回2死から3点差を追い付いた末のサヨナラ勝ち。この日は投手陣の粘りに最後に応えた。

 「昨日のサヨナラがあっての今日のサヨナラにつながった」と和田監督。セ・リーグ唯一の連勝で単独首位にも「そんなん言うとったら体が持たん」と話しただけ。27日の出陣式で「新しい歴史をつくろう」と語ったシーズン。開幕2戦目で「史上初」を重ねたのは序の口だ。和田阪神が80周年の節目をドラマチックに盛り上げる。

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