阪神のマウロ・ゴメス内野手（３０）が現地時間２６日朝にドミニカ共和国内でパスポートの入ったバッグを盗まれたことが２７日、判明した。予定されていた２８日の来日は見送られて延期となった。球団によると、ゴメスが３１日にキャンプ地の沖縄へ入れるように調整中だという。昨年も家族の事情で来日が予定より遅れたゴメス。虎の主砲が２年連続でキャンプインに間に合わない可能性が出てきた。

　キャンプイン直前に、チームを予期しない出来事が襲った。ゴメスが車上荒らしに見舞われ、パスポートを紛失。そのため急きょ来日が延期となった。

　母国のドミニカ共和国内に滞在中のゴメスが、現時時間２６日朝に自宅駐車場の車内から、パスポートの入ったバッグを盗まれたという。当初は２８日に来日する予定だったが、パスポートが消えたためドミニカ共和国から出発できなくなってしまった。

　さすがに球団もこの事態に戸惑いを隠せなかった。高野栄一球団本部長は「今朝、本人から担当者に連絡がありました。手続き上のこともありますが、３１日に来日できるように努力しているところです。事故や故障ではないので、早く元気な顔を見せてくれることを願っております」とコメント。一刻も早くチームに合流することを願うしかなかった。

　１年目の昨年もドタバタの来日だった。夫人の出産や、誕生した長女の体調がすぐれず、日本に来たのは２月１０日。さらに春季キャンプ中の故障で、実戦出場が遅れた。調整の遅れが心配された中でのシーズン突入だったが、終わってみれば打率・２８３、２６本塁打、１０９打点をマーク。打点王のタイトルも獲得した。

　今年に入り、球団側がゴメスと連絡を取った際には、順調な調整具合をアピールしたという。打撃練習も行っているもようで、やる気は日本にも伝わっていた。昨年１２月に今季の選手契約を締結した際には「個人的には今年より良い成績を出せるように、そして本塁打の数をもう少し増やせるようにがんばります」と飛躍を誓い、「まずはしっかりと体を鍛え直して、２月のキャンプに参加します」と意欲を見せていた。

　しかし今年もキャンプ直前のドタバタ劇。パスポートの再発行がスムーズに行けばいいが、場合によっては大幅にキャンプ合流が遅れる可能性もある。悲願の優勝のためには必要不可欠な戦力のゴメス。シーズンで活躍してくれれば問題ないが、２年連続で不安なスタートとなってしまった。