阪神、金子に提示へ…ポスティング容認

 オリックスからFA宣言した金子千尋投手(31)の獲得条件に関し、阪神が坂井オーナーら本社サイドから了承を得たことが16日、分かった。この日、大阪・野田の電鉄本社でのオーナー報告会に南球団社長らが出席し、金子獲得について話し合われた。慎重に状況を見極めてきた中、いよいよ本格交渉がスタートする。

 可能性がある以上、何もしないままでは終われない。懸案でもあった金子獲りに、新たな一手を放つ。本社サイドからの「GOサイン」も得て、ようやく本格的な条件提示へと入る。南球団社長が、こう明かした。

 「(条件面で)幅を持たせて了解していただいた。あとは交渉に任せる」

 この日、大阪・野田の電鉄本社で、約3時間にわたって定例のオーナー報告会が行われた。球団からは、南球団社長や中村GMらが出席。フロント人事などとともに、金子獲得に関しても議題に挙がり、了承を得た。

 ここまで、11月中旬には金子の代理人と極秘会談し、本人の考えや意向などを探った。その後、金子が11月29日に右肘の手術を受けたため、条件面の内容を固めないまま推移を見守ってきた。

 阪神が提示する条件や、「幅」と表現された部分の詳細は明らかにされていない。ただし、争奪戦のライバルとなるオリックスは3年総額15億円を上回る条件を提示しているとみられ、楽天も外国人の補強より金子獲得が最優先課題。加えて中日、DeNAも名乗りを上げ、阪神としては「幅」の中で最善の一手を打つ考えだ。

 また金銭面以外の部分で、金子の意向をくんだものが練られている。中村GMは、定例の報告会の前に「条件提示は(まだ)していない。(条件面は)8割ぐらいは固まっている」と話した。その上で「それは入ってますよ」と、金子のメジャー志向も踏まえ将来的にポスティング移籍を希望した場合を想定した条件だと示唆した。

 今後は、これまでと同様に金子本人ではなく代理人を通じた交渉となる。中村GMが「(代理人は)向こう(アメリカ)にいるんじゃないか」と話すように、電話やメールなどで条件面を提示し、そこからさらに話し合いを進めていく。

 金子の意向次第だが、結論は越年となる可能性もある。南社長は「(越年かは)それは分からない。終わったら結果を報告します」と説明。和田監督も「あのクラスのピッチャーはどこの球団も欲しいと思うし、そういう思いは変わりません」とあらためて話した。今オフ、苦境続きの補強戦略。諦めることなく最後まで戦う。

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