平田ヘッドに島野魂…背番「78」継承

 阪神の平田勝男ヘッドコーチ(55)が、背番号を「72」から、故・島野育夫氏が背負った「78」に変更することが17日、明らかになった。「78」は現在は関川浩一打撃コーチ(45)が付けているが、すでに球団は変更を了承しており、来春キャンプから新背番号で指導にあたる。

 偉大な先輩の背中を追う。平田ヘッドコーチは、島野氏が指導者として最後につけた78番を背負い、和田監督をサポートする。

 島野氏は中日では99年に、阪神でも03年に星野監督(現楽天シニアアドバイザー)を支えるヘッドコーチとしてリーグ優勝に貢献した。卓越した野球理論を持つ名参謀として知られ、熱血漢としても有名だった。時には選手に愛のムチを振るうが、相談役にもなり、チームをまとめる人心掌握術も兼ね備えていた。

 平田ヘッドにとっては、島野氏は阪神の先輩であり、指導者としての手本でもあった。以前から「島野さんが一番、俺にいろんなことを教えてくれたし、勉強させてくれた」と07年に63歳で死去した“恩師”への感謝を口にしていた。

 星野監督の専属広報を務めた03年には、リーグ優勝まで献身的に指揮官をサポートする島野ヘッドコーチの姿を間近で見た。監督と選手のパイプ役として必要な要素も吸収してきた。

 05年からリーグ優勝に遠ざかっているチームの改革を期待され、06年以来自身2度目のヘッドコーチに就任した。これを機に自らを律する意味も込めて、球団に背番号変更を申し出た。

 “島野イズム”は今も根底にある。阪神での指導同様、メリハリをつけたスタイルは、21U日本代表監督でも変わらなかった。大会中は厳しい態度で接したが、16日の決勝戦で台湾に敗れた後は「選手はよく頑張ってくれたよ。世界一を味わわせてあげたかったな…」と父親のような表情を見せた。

 19日からは安芸キャンプに合流する。島野氏にも劣らぬ熱血漢が、05年以来のリーグ優勝に向けて力強くチームを後押しする。

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