藤本新2軍コーチ、ポスト鳥谷育てる!
ポスト鳥谷を育てる!来季の阪神2軍コーチとして契約を交わした藤本敦士内野守備走塁コーチ(37)が6日、鳥谷敬内野手(33)の後継者となり、将来の二遊間を担える選手育成への決意を示した。8日から安芸秋季キャンプで指導にあたる。また香田勲男2軍投手コーチ(49)は、マリナーズ・岩隈久志投手(33)のような投手育成に意欲を燃やした。
猛虎の栄光を知る03、05年のV戦士が、名手育成のために戻ってきた。6年ぶりの古巣復帰。藤本コーチが示した目標は明確だ。
「鳥谷選手が内野手のトップ。その鳥谷選手と次の内野手との差が、かなりある。第2の鳥谷選手じゃないですけど、その差をしっかり埋めてほしいという気持ちがあります」
チームをけん引するキャプテン・鳥谷はメジャー挑戦を視野に海外FA権行使の意向を示し、今季限りでチームを去る可能性も出てきた。遊撃手の育成は急務となるが「そういうことが求められる」と受け止めている。
そのために必要なことも、実にシンプルだ。「当たり前のプレーを当たり前にできる。鳥谷選手は派手なプレーはないが、自分の正面、捕れる範囲はしっかりとこなす。それが内野手にとって一番難しい」と基本を反復する重要性を説いた。
鳥谷だけではない。頭に描く理想は、もう1人の名手。FA移籍したヤクルトでプレーをともにした、宮本慎也氏の姿だ。「(練習に入る前は)まずは壁当てから、しっかりとゴロを捕る。その基本の繰り返しを逃げずにやっていた」という。
若手は打撃に意識がいきがちだが「もっと守備に興味を持ってほしい。バット持って1点、打点を稼ぎました。でも、守備でも1点防ぎましたとなれば、それは打点と一緒ということ」。その意識の差が、紙一重の勝負を制す。2度の優勝を経験した名手の言葉だからこそ、説得力がある。
期待の若手には2年目・北條の名前を挙げ、「ショートは内野の要。ショートに飛んだら大丈夫というぐらいやってほしい」と期待を掛けた。藤本コーチが伝える名手の心得。その教えが浸透したとき、猛虎の黄金時代が幕を開ける。
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