呉フル回転!ビハインド&2回も辞さず

 阪神・中西清起投手コーチ(52)が8日、守護神・呉昇桓投手(32)を9日から始まる9連戦で、フル回転させる考えを示した。試合展開によっては同点、もしくは1点ビハインドの場面でもマウンドへ送り出し、2イニングを任せるという。スクランブル態勢で、V争いに食らいつく。

 最後のリミッターを外すときが来た。前カード・中日戦で3連敗を食らい、チームは崖っぷちに立たされた。シーズン20試合を残し首位巨人と4・5差。中西投手コーチが覚悟を決めた。守護神呉昇桓を1点ビハインドの場面から送り出す。

 「基本は同点までやけどな。ただ1点負けでいくなら、2イニングを覚悟しないとな。同点の2イニングもあるだろうし、いろいろと策は考えている」

 中西コーチが描く逆転の青写真はこうだ。九回表、1点ビハインドで呉昇桓が登板し、石直球でゲームの流れを一変させる。その裏、チームが同点に追いつくと十回表のマウンドも呉昇桓に任せる。ビハインドと2イニング、一気に禁を解く。コーチの言葉に石仏も力強く呼応した。

 「出ろと言われたら出るだけです」

 すでにビハインドの展開で七回安藤、八回福原を解禁した。中西コーチは「先発が早い回で崩れたら、どんどんリリーフを突っ込んでいかないといけないしな。この状況やから先発は7回、リリーフは自分の役割をきっちり果たす。重くならずに、気楽にやれとミーティングで言うわ」と話した。開き直りの精神で残り試合を戦う。

 巨人‐広島‐ヤクルトと続く9連戦。呉昇桓にとっては、記録を塗り替える9日間となるはずだ。現在、リーグ断トツの34セーブ。ギャラード(元中日)、サファテ(現ソフトバンク)が持つ外国人の1年目のセーブ記録35セーブまであと1に迫った。新記録樹立は確実だが、チームの勝利を優先する考えは、変わらない。

 「セーブ数は、新聞を見てこれが記録なんだと知ることはあるけれど、自分はチームの勝利に貢献するだけ。セーブ数は意識しない」

 阪神を優勝に導くため日本にやってきた。ラストボスが石直球で負の流れを断ち切る。

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