藤浪、自己最多13K熱投で劇勝呼んだ

 マートンのサヨナラ二塁打でベンチから飛び出す藤浪(撮影・保田叔久)
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 「交流戦、阪神4‐3日本ハム」(17日、甲子園)

 球数が未知の領域に入っても、球速は全く衰えなかった。阪神・藤浪が底力を示した。同点の八回2死、ミランダへの2球目はこの夜3度目の自己最速タイ156キロ。最後は内角の144キロスプリットで自己最多13個目の三振を奪った。涼しい顔でマウンドを降りた藤浪が自己最多136球の熱投で、チームのサヨナラ勝利を呼び込んだ。

 「スピードも出ていましたし、体重も乗っていた。指先にも掛かっていたし疲れは一切なかったです。結果として、チームが勝ったことが何より。勝ちにつながるピッチングができて良かったです」

 序盤はリリースポイントが安定せず、制球に苦しんだ。初回は、先頭から連続四球で1死一、二塁のピンチを招き大阪桐蔭の先輩中田を迎えたが、空振り三振に。三回までフルカウントの連続で球数は68球を要した。それでも要所を締める投球でゼロを並べ続けた。

 1点リードの五回に西川の適時三塁打で同点とされたが、ギアを入れ直した。村田、中田を空振り三振に仕留め、勝負どころで踏ん張った。六回は2者連続三振でプロ2度目の2桁奪三振を記録した。

 日本中がサッカー・W杯で盛り上がる中でファンの視線を甲子園にくぎ付けにした。「サッカーはあまり詳しくないですけどね。でもウイイレ(サッカーゲームのウイニングイレブン)もやりますし、試合も見ます」。サッカー選手がW杯にあこがれるように、藤浪はWBC出場を夢見る。「そういうところに選ばれるのは他のプロ選手に認められるということだと思う。国際試合で結果を出したいです」。W杯に刺激を受け、日本を代表する投手へ歩みを続ける。

 「あれが藤浪の力。8回でも150キロ出ていた。できることなら、勝ちを付けてあげたかった」と和田監督。「七回の壁」、「100球の壁」はもう過去の話だ。リーグ戦再開後は、藤浪がチームをけん引する。

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