藤浪、最短KO 次回ダメなら2軍も

 「交流戦、オリックス12-2阪神」(20日、京セラ)

 がっくりと両膝に手をついた。ヘルマンの打球は一瞬で左翼席へ消えた。交流戦開幕。阪神・藤浪が、自己最短の2回でKOされた。6失点は自己ワーストタイ。まさかの大乱調で期待を裏切った。

 「無駄な四球に尽きます。自分の中でおかしい、おかしいと思っていたらドツボにはまってしまいました。情けないです」

 淡々と反省の弁を並べた。オリックス打線の勢いにのみ込まれた。初回、先頭の平野恵に四球を与えると、続く安達の犠打を処理した藤浪が一塁へ悪送球。二、三塁にピンチを広げ、ヘルマンの二ゴロで、あっさり先制点を献上。さらに坂口の中前適時打で初回に3点を失った。

 二回もマウンドに上がったが、一向に立ち直る気配はなかった。初回と同じ先頭打者への四球で自らの首を絞め、安達のスクイズ、ヘルマンの2ランで試合を決められた。「修正しようと思ってもバタバタしてできなかった。フォームのバランス、コーナーを投げる自分の感覚がなかった。自分の技術力のなさです」と唇をかんだ。

 ベンチで惨状を見つめた和田監督は「今日は四球、悪送球で自滅だから。修正能力があるピッチャーなのに、しきれていない」と嘆いた。厳しい口調で語ったのは中西投手コーチだった。「(修正は)いろいろある。本人には言っている。最後通告だな。監督じゃなくてオレの考えだけど」と、次回の結果次第では2軍に降格させる可能性を示唆した。

 昨年のこの時期は、背中から腰のにかけての張り、リフレッシュの意味も含め、ファームで再調整していた。「(疲れは)自分では、ないと思う。それは言い訳にしかならない。マウンドに上げてもらっている以上しっかりと反省したいです」。開幕からローテを守ってきた藤浪が、初めて窮地に立たされた。

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