ゴメスにマートン“伝説ノート”の教え

 阪神は26日、東京ドームで巨人との開幕3連戦(28日~)に備えて上京した。その前には甲子園室内でシート打撃を行い、開幕4番が最有力のマウロ・ゴメス内野手(29)は3打席で安打性の打球を1本放った。新助っ人は情報不足を補うため、あの“マートン・ノート”を活用する考えを明かした。

 やり残したことがあっても、やらなければならない。開幕まで残り2日‐。チーム全員が開幕戦の舞台となる東京へ移動し、臨戦態勢を整えた。宿敵を粉砕するカギを握るのが4番。和田監督は「ここでは言わないけど」と実名は明かさなかったが、新戦力のゴメスに託すことが確実だ。

 その助っ人は上京前に甲子園室内で行われたシート打撃で、二神から左中間方向へ鋭い打球を飛ばした。キャンプから度重なる故障で調整遅れは否めない中、「開幕前にこうして生きた球が見られたのは良かった。良い練習ができたと思う」と充実の表情を浮かべた。初実戦を迎えた3月中旬からの急ピッチ調整。さらに助っ人は日本球界の情報不足を補うため、ある秘策を考えていた。

 それは2010年にマートンがシーズン最多安打記録を塗り替えた際、話題となった“マートン・ノート”。相手投手の特徴から配球の傾向、微細なクセまですべて記されたメモを試合中のベンチで書き留める姿が印象的だった。2年目以降も続けており、膨大なデータ量は実に4年分にも及ぶ。だからこそゴメスは「菅野に関してはマートンが実際に戦っているので聞きたい」と言う。

 昨年オフの契約交渉の際に、阪神サイドから各球団のエース級投手を網羅したDVDが手渡された。もちろんチェックはしていたが、報道陣から菅野に対しての質問が飛ぶと「レフティー?」と通訳に問い直した。「正直、誰が誰なのかは分からない。巨人の投手はすべて見てはいるけど…」と印象と名前が一致しないのが現状だ。

 もちろん開幕前にはチームとして集中ミーティングを行う。だが実際に同じ外国人、右打者であるマートンのデータや印象は、ゴメスにも生きる部分があるはずだ。和田監督は「オマリーやマートンに聞いてきたことと一致してきている。あとは打席に立って、その辺を解消してほしい」と期待を込めた。心強い“先輩”が蓄積してきたノートに、必ず成功のヒントは隠されている。

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