秋山4回0封!開幕ローテに名乗り

 「オープン戦、広島2‐2阪神」(22日、コザしんきん)

 “開幕戦”で若き右腕が輝きを放った。阪神は、コザしんきんスタジアムのこけら落としとなる広島戦で、2014年のオープン戦が開幕。2番手で登板の5年目・秋山拓巳投手(22)が、4回1安打無失点の好投を見せ、し烈な争いを見せる開幕ローテ入りへ大きく前進した。

 ライバルに負けるわけにはいかない‐。秋山の意地、開幕ローテ入りへの強い思いが、結果を引き寄せた。

 「常に全力ではなく、抜くところは抜いたり、早いカウントで勝負もできたし、余裕を持って投げられた」

 五回に2番手として登板。先頭・堂林を外角の直球で見逃し三振に取ると、勢いに乗った。この回は3人でピシャリ。六回は菊池に対して、この日最速の145キロを記録すると、続く144キロの直球で空振り三振に切って取った。

 直球だけではない。「真っすぐが良くなってきたので、他の球種も生きてきている」。前回16日の練習試合・DeNA戦では3回無失点ながら、中西投手コーチから「もう少し緩急を使えれば」と指摘を受けていた。

 だが、この試合では「カーブで緩急をつけて、丁寧に低めに投げられた」と秋山が話すように、持ち前の制球力に緩急を加えた投球で、中西コーチの課題をクリアしてみせた。

 昨季まで露呈していた“もろさ”も克服。八回1死から田中に初安打となる中前打を許すが「走者が出ても焦らないことを考えた。最後はゲッツーが欲しいと思った」。狙い通り、小窪を三塁併殺に取る。「いい当たりだったので、ラッキーです」と控えめだが、昨季までとは違う、成長した姿を示した場面だった。

 負けられない理由は相手にもあった。広島の先発マウンドに立ったのはドラフト1位・大瀬良。高卒5年目の秋山とは同い年となる大型右腕だ。

 「それは大学ナンバーワンで入って来ていますから」と注目を浴びるライバルを意識しないはずがない。プロで過ごした4年間の違いを見せる。その意地が、大瀬良を上回る投球内容を引き出した。「僕も負けないように頑張りたい」。少し照れながら、だが自信が浮かぶ笑みを見せた。

 和田監督も「制球がいいし、球の切れもある。若手投手の中では頭一つ抜けつつある」と評価。後は結果を積み重ねるだけだ。「イニングが伸びても粘りの投球をしたい」と秋山。開幕ローテをつかみ、世代ナンバーワンの投手へ駆け上がる。

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