ドラ3東農大・陽川が延長V2ラン!

 「東都大学野球入れ替え戦、東農大4‐2大正大」(11日、神宮)

 阪神からドラフト3位指名された陽川尚将内野手(22)=東農大=が11日、東都大学リーグ2部・3部入れ替え戦の大正大戦に「4番・三塁」でフル出場。延長十二回に決勝の2ランを放った。ドラフト指名後初の公式戦で、序盤は実戦感覚がつかめず苦しんだが、試合中にキッチリ修正。パワーだけでなく、修正能力の高さと勝負強さを証明した。

 両手に残る感触が確信に変わった。初球の甘いスライダーにバットを強振。打球が左翼席に弾むと、陽川は納得したような表情を浮かべてダイヤモンドを回った。同点の延長十二回2死一塁から飛び出した決勝2ラン。来季からはプロとしてプレーすることになる神宮での初アーチだ。

 「自分の感覚では打った瞬間に入ったと思ったけど、こっちでは、どのぐらいで入るのか分からなかった。今日で分かりました」。2部の主戦場は、両翼91メートル、中堅116メートルと狭い神宮第二。しかし、そこで積み上げた23発は、ダテではないことを証明した。

 久々の実戦だった。公式戦はドラフト前日の10月23日以来。練習試合も雨天中止があり、同27日の1試合のみ。序盤は「試合感覚ができてなくて、タイミングがとりづらかった」と苦しんだ。

 だが、そのまま終わらないのが、ドラフト上位の強打者たる理由だ。ベンチ裏で素振りを繰り返しトップの位置を修正。さらにバットも、第4打席まで使っていた白を、第5打席から茶色に変更。重さも長さも同じながら「何か振りづらい」と、微妙な違いを感じとって結果につなげた。

 阪神は佐野統括スカウトと中尾スカウトが視察。八回に球場を離れたため、決勝弾を見られなかった。担当の中尾スカウトは「元気な姿が見られたし、よかった。テークバックが本来の感じじゃないけど、久しぶりの試合だからね」と話していたが、その言葉を聞いていたかのような修正力。そして勝負強さ。あらためてホレ込んだに違いない。

 六回の左前打を含め、6打数2安打2打点。主砲の責任を果たし「明日も気を緩めずに勝ちたい」と、2回戦の必勝を誓った。「自信になる」という神宮初アーチと2部残留を手土産に、プロの世界に飛び込む。

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