良太復活の予感!降格後初の特大同点弾

 「ウエスタン、阪神5‐3中日」(16日、新潟三条)

 高々と放り投げたバットが、復活を予感させた。阪神・新井良がウエスタン・中日戦(新潟三条)に「4番・三塁」で出場。六回に、左翼越えとなる同点2ランを放った。打撃不振から10日に1軍登録を抹消。もがき苦しんでいる開幕4番に、一筋の光が見えた。

 「狙っていました」。大きく目を見開き振り返った。2点ビハインドの六回無死一塁。先発・山内の初球、真ん中低めに入ってきたスライダーを、思い切り引っ張った。

 「手応えは良かった」という打球は、大きな放物線を描き、左翼席後方に着弾。あと少しで場外という特大弾は、降格後初の一発となった。

 抹消後、2軍戦3試合に出場し安打はわずか1本。それでも不振脱出へ、一心不乱に打ち込んだ。打撃投手を務める平田2軍監督に、外角低めや変化球を要求し、自分なりに考えながら、復活への道を模索してきた。

 この日の安打は、同点弾だけだが、表情に迷いはない。「1本出て、それが本塁打となり楽になった。これを(復調の)きっかけにしないとね」と前を向いた。

 最短で1軍復帰すれば、リーグ戦再開の21日・DeNA戦(長野)に間に合う。平田監督も「これで調子も上がるだろうし、大丈夫」と、上昇気配を感じ取った。今後は、18、19日の育成試合に出場する予定。さらに実戦を重ねて、1軍で戦う準備を整えていく。

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