秋山 953日ぶり聖地で五回まで1失点
「阪神5‐6広島」(29日、甲子園)
あと1人抑えていれば…。秋山が10年9月20日以来、953日ぶり甲子園の1軍マウンドに立った。アクシデントも乗り越えたが白星をつかむことはできなかった。
二回の攻撃だ。二走だった秋山は大和の中前打で一気に生還。だが、その走塁の際に右足がつった。三回の投球練習にはマウンドで中西投手コーチとトレーナーが状態を確認。「足は問題なかった」と続投が決まると二回までのワインドアップからセットポジションに変更し3点のリードを守り続けた。
直球で押した初回。菊池に低めの球を左翼スタンドまで運ばれた。広瀬にも内角高めを左前打にされると二回からカットボール中心に配球を変えた。140キロ台中盤のスピードを捨て、制球力で広島打線を封じ込めた。
2軍で身につけた「修正力」がここで生きた。17日・2軍中日戦ではマウンドが合わないと途中からセットポジションで投げ完投。23日の2軍広島戦も左打者を並べられるとフォークを多投。試合中、柔軟に対応できる投球術に取り組んできた。その持てる技は1軍でも発揮された。
六回2死から2点目を奪われ降板した。鳥谷の失策も絡んだが「自分が抑えないといけなかった」。それでも途中降板した4年目右腕に虎党は惜しみない拍手を送った。次回は能見が復帰する予定だ。再び巡ってくるチャンスのため2軍で、さらなる成長を遂げる。
