渡辺副寮長、藤浪を心から鍛え上げる!

 精神の向上なくして、超一流への道はない!今年から阪神の副寮長兼フィジカルアドバイザーに就任した心身統一合氣道会の師範の渡辺富夫氏(66)が7日、西宮市内の球団事務所で行われた年賀式に出席。ドラ1ルーキー藤浪の「心」を鍛えあげる考えを明らかにした。

 渡辺副寮長の年賀式での就任あいさつは、決死を覚悟したものだった。

 「捨て身で行くしかない。92歳の母と、今生の別れをする覚悟でやってきました」

 猛虎再建に向けられた熱い誓いの言葉に、球団関係者も黙って耳を傾けた。

 南社長が“変革の年”と位置づけた今季。阪神がどん底からはい上がるために、精神的に強くなることも必要になってくる。

 「いい素材を持っている選手が、体や技術だけを鍛えてもいけない。その高い能力を最大限に発揮するために、心の部分も同じように鍛えていく必要があります」

 ここ数年、勝負どころで負け続けた“弱虎の血”を絶たなければならない。そして、間もなく入寮する藤浪の心を鍛え上げる。心身統一合氣道会の師範でもある渡辺副寮長は、虎を変えるためにやってきたのだ。

 昨年の秋季キャンプでも、中谷ら若手に注入した「心身統一」の精神。これを藤浪育成法として取り入れる。「当たり前のことを当たり前にやる。これが実は、一番難しい。特別なことをやる必要はない。毎日、自分で決めた目標は必ずやり遂げる。この積み重ねが大事」。入寮後の新人選手らに講義を行い、心を鍛えるための準備を、みっちりたたき込む考えだ。

 最高の素材を持つ金の卵でさえ、心技体すべてが備わっていないと、上へ上り詰めることはできないという。昨年まで在籍していた金本氏や藤川らは「超一流」と呼ばれた。共通するのは技術もさることながら、内面の強さだ。そこを気付かせて、導くことが役目だと渡辺副寮長は自覚している。

 「最大の目標を持った上で日々、妥協しない生活を送れるか」。常勝復活のカギを握る猛虎の宝。これから寝食をともにする鳴尾浜で二人三脚、全力で藤浪を育て上げる。

編集者のオススメ記事

阪神最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス