神戸・三木谷会長&永井SDが騒動謝罪 永井SD辞任申し出るも三木谷会長が慰留
J1神戸の三木谷浩史会長(57)と永井秀樹スポーツダイレクター(51)が2日、京都戦の試合前にノエビアスタジアム神戸で取材に応じ、公認S級コーチライセンス停止処分中に要職登用が波紋を呼んでいる永井氏のSD就任について一連の騒動を謝罪するとともに、職務を全うすることでサッカー界に恩返しする思いを語った。
永井氏は昨年途中に辞任した東京V監督時代にパワハラ行為が認定され、3月10日に1年間の公認S級コーチライセンス停止処分(12月22日まで)が発表されたばかり。フロント入りは可能だが、異例ともいえる処分期間中の要職登用が物議をかもしていた。
この日の試合前、約30人のサポーターとサポーターミーティングを開催。三木谷会長、徳山大樹社長、永井SDが出席して説明が遅れたことも含め、一連の騒動を謝罪した。そして就任までの経緯、今後の方針などを説明した。
その後、三木谷会長と永井SDが報道陣の取材に応じた。三木谷会長は「僕らは裁判官でもないし、検察でもないのでロッカールームでのことは分からない。永井さんとは20年来の交流があって、ユースの指導も見てきた。指導の中でおそらく愛情があって行き過ぎた言葉があったということで本人は反省している。更正プログラムを施すことによって、今後これを逆にしっかりとサッカー界に恩返ししてほしい」と説明した。
永井SDからは辞退の申し出もあったという。「本人から一連の中で辞退したいという話もありましたが、私が慰留した」と三木谷会長は明かした。
永井SDも報道陣に初対応。「すべては自分の未熟さが招いたことだと真摯に受け止めています」とまずは謝罪した。「反省というものをフットボールの世界を通じて、サッカー界に恩返ししたいという思いの中でありがたいお話をいただき、正直自分が受けていいのかと悩みました」。教え子からの後押しなどもあり就任を決断したという。
すでにSDの職務は開始している。今後に向けて「過去と他人というものは変えられないですが、自分自身と未来は変えていけると信じています。ヴィッセルのために、Jリーグのために、日本サッカー界のために、できることをひとつずつ全力を尽くしてやっていきたいと思います」と思いを述べた。