J1神戸14年ぶり6連敗…イニエスタ「答えを知りたい」 一部サポーター居残り

屈辱の6連敗を喫し、ピッチ上でうなだれるイニエスタ(左から4人目)ら神戸イレブン(撮影・高石航平)
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 「明治安田生命J1、神戸0-1鹿島」(12日、ノエビアスタジアム神戸)

 神戸が鹿島に敗れ、公式戦7連敗を喫した。リーグ戦は6連敗となり、03年の延長Vゴール廃止以降では、最下位でJ2に降格した05年のクラブワースト記録に14年ぶりに並んだ。

 迷い込んだ暗闇に出口はないのか。現状を打開する手だてを問われたMFアンドレス・イニエスタ(35)は「その答えを自分もできれば知りたい」と深いため息をついた。続けて「精査するのが難しい状況。サッカーは負け出すと自信を失って、今いるようなトンネルに行き着いてしまう」と悲嘆に暮れた。

 開始17分で先制点を献上した。浮き球に走り込んだ鹿島FWセルジーニョにDF三原が体を寄せ切れなかった。技ありのボレーシュートだったとはいえ、あまりにも容易い失点にMF三田は「あっさり過ぎる」と嘆いた。リージョ前監督は「マークについている選手にはウルグアイ人のように噛みついてでも(プレーを)やらせるな」と指示を飛ばしていただけに、三田も歯がゆさを隠せない。

 攻撃でも放ったシュートはFW古橋の1本のみ。後半は0本に抑え込まれた。吉田監督は後半23分に負傷明けのイニエスタを2試合ぶりに投入し、布陣を3バックに変更してゴールを狙った。だが、チームはパスミスを繰り返すなど連動を欠き、昨季から掲げた“バルセロナ化”の風味はピッチからほとんど失われていた。

 再任した吉田監督にとっては、前回指揮を執った昨季から合わせて公式戦10連敗となった。試合後、指揮官は三木谷会長の現場介入について報じた一部週刊誌の報道に対して自ら言及し、「会長の関与は100%ない」と強く否定。「選手に動揺が走るので困る。システム、戦術、メンバーは全て自分が決めている。変なふうに書かれてもどかしい」と思いを口にした。

 試合後には一部サポーターが抗議のために居残り、三浦スポーツダイレクター(SD)らが対応に追われる一幕もあった。ピッチ内外で混迷を極める中、次節は敵地で横浜M戦(18日)を控える。フル出場が期待されるイニエスタは「勝てば状況ががらりと変わるかもしれない」と、言い聞かせるように話した。「人生においても、ずっと勝っている時は素晴らしく、全てが七色に見えるが、難しい時にずっと泣いている訳にはいかない」。かすかな光を探すように顔を上げた。

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