鹿島が天皇杯優勝 56大会ぶりの大阪開催で5度目頂点 国内19冠
「サッカー天皇杯・決勝、鹿島2-1川崎」(1日、吹田サッカースタジアム)
Jリーグ王者の鹿島が延長前半4分、途中出場のMFファブリシオのゴールで6年ぶり5度目の天皇杯制覇を達成した。今季、鹿島はリーグ戦との2冠を達成。国内通算19個目のタイトルを獲得した。悲願の初タイトルを目指す川崎が今回もまた涙をのんだ。
前半から両チームの主将である鹿島MF小笠原、川崎MF中村が小競り合いを起こすなど一触即発の雰囲気となった56大会ぶりの大阪決戦。
先制したのは鹿島だった。前半42分、MF遠藤の右CKをDF山本がヘッドで決める。しかし後半9分、川崎FW小林がエリア内右から右足で決めて同点とし、そのまま延長戦に突入した。
迎えた延長前半4分、エリア内のこぼれ球をファブリシオが右足で豪快に決め、これが決勝点となった。
石井監督は「90分で決めたいという思いで(途中交代の)3人を投入した。そういう意味では思った通りいかなかったが、そこから(延長戦の)30分、選手が対応して、いい働きをしてくれた」と120分を戦い抜いた選手をたたえた。
開催国代表として臨んだ昨年12月のクラブW杯で快進撃を見せて決勝に進出。決勝ではレアル・マドリード(スペイン)と真っ向勝負に出て2ゴールを奪ったが、延長戦の末、2-4で敗れた。「クラブワールドカップの決勝で負けた悔しさもあった。タイトルを獲ろうという気持ちは強くなり、それがこの試合で表れた」と石井監督は納得の表情で語った。