岡山ロスタイム弾で劇的勝利 6位からの“超下克上”昇格に王手

 「J1昇格プレーオフ・準決勝、松本1-2岡山」(27日、松本平広域公園総合球技場)

 J2リーグ戦6位でプレーオフ初出場の岡山は、後半ロスタイムにFW赤嶺真吾(32)が決勝点を挙げ、3位松本を2-1で破った。14年以来の復帰を目指すC大阪と初昇格に挑む岡山が、12月4日の決勝で最後の1枠を争う。

 後半ロスタイム、決勝進出のための絶対条件だった勝利への執念が実った。岡山は土壇場で赤嶺が決勝点を挙げ、松本をアウェーで撃破した。長沢監督は「(クラブの)DNAは絶対に諦めないこと。その一言に尽きる」と誇らしげに語った。

 開始から押し込まれたが、前半23分に先手を取った。自陣からの浮き球を赤嶺が頭で反らすと、抜け出した押谷が冷静にゴールを射抜いた。だが、その後は再び防戦一方。セットプレーなどで脅かされ続け、後半29分にCKから追いつかれた。

 それでもチームの精神的支柱、岩政は「残り5分になれば、相手が下がってチャンスになると思っていた」と、焦りはなかった。パワープレーを仕掛けた試合の終盤。リオ五輪代表の司令塔、矢島の浮き球パスを途中出場の豊川が頭でつなぎ、赤嶺が左足で流し込んだ。

 悲願のJ1昇格のためには決勝でも勝つしかない。岩政は「まだ何も成し遂げていない。次の試合に集中して準備しないといけない」と気を引き締めた。

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