小林、チームを8強に導く値千金の一撃

 「ACL・1回戦第2戦、柏1-2水原」(26日、柏)

 敵地での第1戦を3-2で制したJ1・柏はホームで韓国・水原に1-2で敗れ、2戦合計で4-4となったが、アウェーゴール数で上回り、2年ぶりに8強入りした。0-2で迎えた後半20分、MF小林祐介(20)が値千金のゴールを決めた。準々決勝は来月18日に抽選で組み合わせが決まり、8月25、26日と9月15、16日のホーム&アウェー方式で行われる。

 根拠はなくとも、確信はあった。「こぼれて来そうだな」。2点を追う後半20分。MF小林は前線のFWレアンドロが突破を仕掛けると、するするとゴール前へ向かった。狙いは見事に的中する。足元に転がり込んだこぼれ球に右足を強振。20歳のプロ初ゴールは、チームを2年ぶりとなるアジア8強に導く値千金の一撃となった。

 敵地での第1戦は3-2で勝利。だが、その優位性は早々とぐらついた。前半26分に先制被弾すると、後半9分にも失点。リードはあっさりと吹き飛び、追いかける展開となった。吉田監督は「(初戦の)3-2というスコアは、ピッチに立つと予想以上に重かった」と振り返ったが、その苦境を救ったのが自身が下部組織を指導していた時代から知る小林だった。「まだ経験は浅いがセカンドボールへの対応は、経験がある選手に見劣りしない」と“まな弟子”を称賛した。

 下部組織から昇格した小林はプロ1年目の13年、ACLで4強に進出したチームをスタンドから見ていた。「1度もベンチに入れなかったけど、アジアで戦ってみたいと思っていた。(今季は出場して)課題も見つかるし、これからもっともっと成長できる」と手応えを口にする。2日前には美容院で7000円をかけてパーマをあてた。劇的なゴールに「これからもあて続けようかな」とおどけて見せた。

 ACLは約3カ月の中断と組み合わせの再抽選を経て、8月から準々決勝が再開。「どこが来てもしっかり戦いたい」。20歳の若武者は頂点までの道のりを見据えている。

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