ミラン本田5試合ぶり先発も見せ場なし

 「イタリアリーグ、ACミラン1-3ジェノア」(29日、ミラノ)

 サッカーセリエA第33節ACミラン対ジェノアが現地時間29日夜(日本時間30日早朝)、ミラノのサン・シーロ・スタジアムで行われ、日本代表FW本田圭佑は先発出場したが後半9分、FWパッツィーニと交代した。ミランは後半27分にFWメネスの退場処分で10人で戦い、1-3と敗れた。本田のスタメン出場は3月21日の第28節・カリアリ戦以来だったが、見せ場を作ることなく終わった。ミランは10位で、5位以内の欧州リーグ出場はほぼ絶望的となった。

 4-3-3の右FWで出場した本田は前半16分、ミドルシュートを放つも大きく浮かせてしまった。そして24分、右サイドの深い位置からエリア内にいたメネスにサイドチェンジのロングパスを出したが、メネスが相手にボールを取られてチャンスにはつながらなかった。31分にはMFボナベントゥーラへの本田のパスが相手にカットされるなど、なかなかボールがつながらない。そしてジェノアは37分、MFベルトラッチが先制点を決めて前半は0-1で終了した。

 ジェノアは後半4分にも、ミランの守備の乱れからフリーでいたMFニアンが楽に追加点を決めて0-2と突き放す。そして9分、インザギ監督は本田とパッツィーニの交代を告げた。観客席からは、耳をつんざくほどの大きな大ブーイングが本田に向けられた。

 ミランは21分にメネスが大胆なミドルシュートを決めて、1-2と迫る。だが27分に、メネスがこの日2枚目のイエロカードを受けて退場処分に。ミランは残りを1人少ない10人で戦うことになった。そしてジェノアはロスタイムにもFWイアゴ・ファルケのPKで追加点を挙げ、1-3でゲームセットとなった。本田は「お疲れ様です」とだけつぶやき、ミックスゾーンを通り過ぎた。

 試合前には、熱狂的なミランサポーターの集まるクルバ・スッド席全体に「BASTA(イタリア語で“もうたくさんだ”の意味)」の人文字が作られ、「俺達はこの状況にうんざりしている。ミランにはがっかりさせられた」などの横断幕も。ふがいないミランに徹底的に抗議する姿勢を表現した。

 試合後、進退にについて質問されたミランのインザギ監督は「辞任の意味は逃げ出すということだ。私は降参したくない。今日起こった全てについて残念に思う。ミランらしい順位に返り咲くためには、それを受け入れて戦うしかない。それが唯一の方法だからだ」とコメント。しかし「クラブのどんな決断も受け入れる。ミランはいつも私の心の中にある」と、別れをほのめかす発言もあった。

 30日の主要スポーツ紙の電子版はインザギ監督に代わり、ミランの若手組織を率いるクリスティアン・ブロッキ監督が就任するのではないかとみている。ブロッキ監督は元ミラン、ラツィオでプレーし、イタリア代表の経験もある。

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