第92回全国高校サッカー選手権大会(12月30日、東京・国立競技場など首都圏)に、8年連続9度目の出場を決めた香川西(香川)。県大会決勝は県総体、四国選手権で敗れた宿敵・高松商に雪辱を果たしてつかんだ夢舞台。「国立で戦いたい」。高い目標を掲げて全国の強豪に挑む。
最後の最後で今季無冠だった香川西が、本来の強さを発揮した。県総体、四国選手権決勝で苦杯をなめた高松商に雪辱した。大浦恭敬監督は「よく耐えて、タテに速いサッカーができた。全国でも一戦一戦全力で戦う」と力を込めた。
8連覇への道は険しかった。「自分たちが好きなサッカーと、勝つサッカーは違う」。チームでの約束事、規律を最重視する指揮官の考えは、なかなか浸透しなかった。
方針を徹底するためには、選手に厳しく接した。夏の県総体決勝では、ポイントゲッターのFW阪本翔一朗(3年)らをメンバーから外した。そして高松商に敗れた。
だが、苦境に立って選手たちは結束を固めた。角井俊輝主将(3年)の呼びかけで週1回、3年生18人が集まってミーティングを開いた。1週間の反省、次の課題などを各自が積極的に意見を出し合った。コミュニケーションを重ねて、練習のムードが変わった。
阪本も胸に期する思いがあった。「プレーに冷静さが足りない部分があった。夏は本当に悔しかった。人の倍練習して、選手権で暴れてやろうと思っていた」。そんな思いが、選手権県大会毎試合8得点の活躍につながった。
優勝のトロフィーを抱えた阪本の右腕には、黒のサインペンで「常に冷静に!!」、右足の甲には「チームのために全力で!!行け翔一朗」と書かれていた。
寮で同部屋の角井主将が、試合前に思いを託した。決勝戦では、勝負を決める2点目を挙げた。右足ではなくヘッドだったが、仲間の気持ちに応えた得点だった。
全国大会へ向けて気持ちが高まる。角井主将は「国立のピッチに立ちたい」と意気込む。阪本は「去年は結果を出せなかったのでリベンジしたい。やるからには日本一を目指して頑張りたい」とキッパリ。さらにレベルアップして旋風を巻き起こす。