35歳の挑戦者・板垣幸司、悲願のベルト奪取ならず「悔しいけど完敗」引退へ

タイトル奪取はならず、悔しそうな表情の板垣(右)
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 「ボクシング・東洋太平洋ライトフライ級タイトルマッチ」(11日、NTTクレドホール)

 挑戦者の板垣幸司(広島三栄)は3-0の判定で王者のエドワード・ヘノ(フィリピン)に敗れ、悲願のベルト奪取はならなかった。ヘノは3度目の防衛に成功した。

 地元広島で臨んだ大一番だったが、18戦無敗を誇るチャンピオンの強烈な右フックやボディーを浴び、7回に最初のダウンを喫すると、最終12回も2度のダウン。会場の「幸司コール」に応えることはできなかった。

 「距離が遠くてパンチが当たらなかった。序盤に一発パンチをもらったので警戒してしまって中に入ることができなかった。悔しいけど完敗です。完膚なきまでにやられてしまった」。試合終了のゴングがなると悔しさで顔をゆがませ、リング上から「すいませんでした」と何度もファンに頭を下げた。

 17年2月のWBOアジアパシフィック王座、18年4月の日本王座に続く3度目のタイトル挑戦は、またしても敗れ去った。「会長から最後のチャンスをもらったけど、また勝てなかった。これで終わりです」と、35歳のベテランは15年間の現役生活に別れを告げる意向を示した。

 藤本雅義会長は「最後は死力を尽くして戦った。頑張ってやり遂げたボクシング人生をたたえてあげたい」と、愛弟子にねぎらいの言葉をかけた。

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