ボクシング、畑中Jrが父と同じ11月27日にプロデビュー
元WBC世界スーパーバンタム級王者で畑中ジムの畑中清詞会長(49)の長男建人(岐阜・中京高3年)が12日、岐阜県瑞浪市の同高で会見してプロ転向を表明した。愛知県刈谷市のあいおいホールで予定されるデビュー戦(スーパーフライ級・4回戦)は、32年前の父親と同じ11月27日。9月から畑中ジムで本格的な練習を始めており、国内史上初の親子世界王者へ二人三脚で第一歩を踏み出す。
拳の道を極めた父の真剣な姿勢を知った中学時代から、畑中建人のプロへのあこがれは揺るぐことはなかった。
世界のトップに立った現役時代は知らない。幼少期の印象は「酒を飲んどるだけ」。それが一変するきっかけは、過酷なトレーニングに励む姿をとらえた映像。「あの父親がここまで頑張れるスポーツ。格好いいと思った」と目標の存在になった。リングに入った14歳の冬から、自宅でも呼び方は「会長」で通す。
父親は1ラウンド(R)KOだったデビュー戦。建人は「最初は様子見。2Rで倒します」と不敵に宣言。横で聞いた畑中会長は「不安のほうが大きい」と苦笑いしつつも「芯がしっかりしている。何年後か分からないが、なれると思う」と世界の頂点へ期待も示す。
「左が似とるかな」と、ボクシングを通じて絆を深めてきた親子。まずは「11・27」を、2人の新たな記念日にする覚悟だ。





