13人きょうだいの格闘姉妹がボクシングプロテスト一発合格
13人きょうだいの格闘姉妹が10日、大阪市内でボクシングのプロテストを受検し、一発合格した。澤井淳一郎氏(52)の三女・涼(りょう、23)、四女・乃美(なみ、21)=井岡弘樹=でともに空手の達人だ。同ジムで2年前にボクシングを始め、井岡弘樹会長に才能を惚れ込まれ、転向を決断。スタミナを強化し、年内プロデビューを目指す。
両親、きょうだい全員で計15人の澤井家がテスト会場に集結した。家族が見守る前で姉妹はシャドーボクシングを披露し、スパーリングを戦った。空手仕込みの打撃センスはさすがの迫力で手数も申し分なし。「合格です」と受検後すぐJBC関西事務局・岡根英信局長から伝えられた。
きょうだいは32歳の長女から12歳の6女までの7男6女。父は大阪・梅田の大阪駅前第3ビルで居酒屋「1969」を経営し、家族が店を切り盛りする。
涼はキッチン担当でフライパンを振るい腕力を鍛え、乃美はホール担当で看板娘だ。朝7時半に起き、8時半に出勤。ランチタイムが終わり、夜に向けた仕込み。夕方にジムで3、4時間練習後、再び店に戻り、仕事する。帰宅するのは遅いときで深夜2時になる。 きょうだいは全員、空手家。ボクシングはジムから自宅が近く、もともとは長男が空手のパンチ力強化のために始めた。妹、弟らが続き、父も減量のため、家族全員で入門。父は体重107キロから20キロも落とした。
涼は先日、全関西を制覇。乃美は世界大会で2度の優勝を誇る逸材。プロボクサーになるとは夢にも思っていなかったが、井岡弘樹会長の熱心な説得を受け、1カ月半前にようやく受け入れた。 涼は「プロになれば空手の試合に出られなくなる。でも一時期やって、また空手に戻って来るなら」と経験と捉えた。乃南は「プロになることでお店が盛り上がるなら。若いうちにしかできないし。武者修行と思って。なれるなら世界王者になりたい」と目を輝かせた。