解散覚悟のノア軍、緊急会見で決意表明

 「プロレス・ノア」(22日、後楽園ホール)

 ノアの次期「グローバル・リーグ戦2015」で、鈴木みのるまたは鈴木軍選手が優勝した場合、団体解散の覚悟で臨むとした丸藤正道副社長以下、ノア軍のヘビー級9戦士が22日、後楽園ホール大会の試合前に決意表明した。

 19日・大阪でGHCヘビー級王者・鈴木みのるに挑戦したものの、王座奪回に失敗した杉浦貴は「ベルトを取り返せなかったことは応援してくれたファン、選手、会社の方々に大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。『もう1度』という言葉は使っちゃいけないかもしれないけど、あきらめたくないし、何らかの実績を残してもう1回いきたい」とリベンジへの思いを口にした。

 7月に鈴木に敗れたフリーの高山善廣は「鈴木みのるが『全員かかってこい』っていうから、もちろんオレも行くし、ほかのみんなも行くつもりだろうし。向こうからチャンスを与えられたような形になるけど、逃さないようにしたい」とあきらめない気持ちを明かした。

 所属外国人のクワイエット・ストームは「みんな100%頑張る。ノアは終わらない」と日本語で意欲を見せ、斎藤彰俊は「背水の陣。小さなチャンスから大きなチャンスにして、船を進めたい」ときっぱり。若手の北宮光洋は「引きずり回されても食らいついて、最後に勝てばいい」と言い放った。

 フリーの中嶋勝彦は「ここにいるメンバー全員が(解散覚悟という)丸藤さんのコメントと同じ気持ちでいると思う。同じように悔しい思いをして、何もできなかった自分にすごくいら立ちを感じた。なかなか結果として形に残すことができてないけど、BRAVEの一員としてノアを守りたい。まずは(大阪で負けた)ベンジャミンとグローバル・リーグ戦で同じブロックにしてもらって、みんなの前で勝利したい」と胸の内を吐露した。

 ベテランのモハメドヨネは「こういう状況だけど、選手はあきらめない。ノアは解散しない。三沢さんが創ったノアは絶対、解散しない。リーグ戦でトップをとって、鈴木みのるを倒しに行きたい」と力を込めた。

 鈴木が対戦継続の条件として挙げた『解散』という禁断のフレーズを使い、最後の戦いに挑むことを決めた丸藤は「たくさんのものを失い、来るところまで来てしまった状況で、ノア一丸、選手一丸という言葉を使っているけど、おのおのがオレがという気持ちじゃないと先がない。元はといえば、(3月に鈴木に敗れて王座を流出させた)自分でまいた種。オレが必ず取り返します。きょうから結果を残して、(鈴木に)たどり着きます」と険しい表情でコメントした。

 この日の大会で杉浦&中嶋と組み、鈴木&飯塚高史&タイチとの6人タッグ戦に勝利した丸藤が「遅いと言われようが、オレたちはベルトを取り返すしかないんだ」とアピールすると、客席から「また最後に負けるんじゃないのか?」と厳しい声が飛んだ。

 丸藤は声の主に対し「お前に(奪回したベルトを)イの一番に見せてやる」と豪語し、「オレらがすべて取り返します」と宣言した。バックステージで「解散覚悟」コメントについて聞かれると、「そんなつもりはないし、勝つしかない。もしものことも考えてない」と前向きだった。

 高山、斎藤以外の7人はグローバル・リーグ戦にエントリーしている。

 反鈴木軍の外国人勢を含めたノアは、2月のGHCタッグ戦以後、GHC4大タイトル戦で鈴木軍に屈辱の20連敗中。旗揚げ15周年で創設者の故三沢光晴さんの七回忌でもある節目の年に、絶体絶命に追い込まれている。

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