「全日本」（２５日、後楽園ホール）

　０５年にプロレスデビューした３冠王者・曙が１０周年記念試合で、１１月に引退する天龍源一郎とタッグを結成した。大相撲出身の２人は曙が入江茂弘、天龍が秋山準に同時に河津落としを仕掛けるなど息が合い、自軍の勝利につなげた。

　入江を沈めて節目を飾った元横綱は「天龍さんからはいろんなものを感じた。同じコーナーにいてのみこまれるところもあった。指示も守ったし、リング上でファンの１人になって、タッチに来ると『オッ』と思った。絡めるだけで幸せ」と笑顔。『プロレス界の横綱』と呼ぶ大先輩に最敬礼した。

　下半期引退ロード初戦が古巣での最終戦となった天龍は「横綱までいった人が転向するのはすごく覚悟がいったと思う」と曙を称賛。試合後は「きょうは曙でいいでしょう」とだけコメントした。