「ＷＢＡ世界フライ級タイトルマッチ」（２２日、大阪府立体育会館）

　ボクシングのＷＢＡ世界フライ級タイトルマッチは、挑戦者で同級３位の井岡一翔（２６）＝井岡＝が、王者のフアンカルロス・レベコ（３１）＝アルゼンチン＝に判定２－０で勝ち、世界最速のプロ１８戦目で世界３階級制覇を成し遂げた。

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　【川嶋勝重ホットアイ】井岡選手のクリーンヒットか、レベコ選手の手数を取るか、どちらにポイントが流れるのか難しいラウンドもありました。ただ、トータルでみれば井岡選手は相手のパンチをほとんどガードしていました。判定勝ちは妥当だと思います。

　井岡選手は何が何でも３階級制覇したいという意識が強く、内容よりも徹底して勝ちにこだわった。それがやや盛り上がりという点で物足りない部分があったかもしれません。とはいえ、３階級制覇という快挙はすごいこと。叔父さんの井岡弘樹さんでも達成できませんでしたからね。

　技術面ではレベコをしっかり研究していた成果は存分にうかがえました。相手が前に出てくるところに合わせる右カウンターが効果的でしたし、決して接近戦に持ち込ませなかった。レベコは身長差、リーチ差を、かなりやりづらそうにしていましたから。

　もっと激しい試合は次回の防衛戦に期待ですね。日本には世界王者がたくさんいます。ファンは王者になることよりも、内容で評価するようになりました。井岡選手は能力が高いですから、きっとファンの高い要求に応えてくれると思います。（元ＷＢＣ世界スーパーフライ級王者）