三浦V3!ボンバーさく裂6回TKO

 「WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」(22日、横浜国際プール)

 ボンバーさく裂!!王者、三浦隆司(30)=帝拳=が6回TKOで挑戦者のエドガル・プエルタ(32)=メキシコ=を下し、3度目の防衛に成功した。持ち前の攻撃力に加え、課題だったディフェンス面で格段の成長を見せつけた。次戦は来春、11年に敗れたWBA同級王者、内山高志(35)=ワタナベ=との統一戦で雪辱を目指す。また、ローマン・ゴンサレス(27)=ニカラグア=はロッキー・フエンテス(28)=フィリピン=を6回TKOで下し、初防衛に成功した。

 鬼の形相で攻め込んだ。6回だ。ボンバーレフトを3度決めた。グラつくプエルタを逃さない。ロープ際で左右の連打を放つと、動けなくなった挑戦者をレフェリーが後ろから抱えて止めた。

 慎重に立ち上がった1回だったが、中盤の接近戦で放った左フックがテンプルに当たり、ダウンを奪った。以降、パンチ力で上回る三浦は、右フック、左ストレートを効果的に決め、4回には右フックで相手の左目尻を深々と切り裂いた。

 王者として進化した姿を見せた。試合前から公言していた通り、ディフェンスが格段にうまくなっていた。強烈なパンチと打たれ強さが持ち味だった。しかし、その裏返しで防御がおろそかで、危険と背中合わせのスタイルだった。

 その弱点を見直し、前回防衛戦から11カ月の間、練習に工夫を重ね「いろんな動きが自然に出るようになった」。この日は、頭や上体を振るウイービングから右ジャブ、右フックへつなげるなど、多彩な攻撃も見せた。相手のパンチもガードした。きれいな顔が「ほとんど効いたパンチはなかった」のセリフを証明していた。

 それでも「満足できる内容ではなかった」と自己採点は厳しい。「次回は100%の力を出せると思う」と言う「次回」とは、内山との統一戦だ。

 11年1月の世界初挑戦でTKO負けした相手との雪辱戦でもある。「あれが僕の原動力です。一度どん底まで落ちて這(は)い上がった」と位置づける敗戦。そのVTRは「現役の間は見ない」と誓っている。

 この日、リングサイドで観戦したワタナベジムの渡辺均会長は「大みそか次第ですが、闘う用意はあります。5月ごろになるんじゃないですか」と応じる構えを見せた。進化した「ボンバーレフト」と「ノックアウト・ダイナマイト」の再戦が現実となりそうだ。

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