【辰吉父子ガチンコ対談・前編】
2014年10月9日
‐父子対談です。
丈一郎(以下、丈)「そんなんデイリーの紙面に載せて何がおもろいねん?」
(嫌がりながらも息子の向かいへ。目は合わせず対談のゴング)
【1R】
‐なかなかプロテスト受験にOKを出さなかった。
丈「精神的に宙に浮いてるもん。ボクサーになると決めた以上はボクサーに向けての考えがある。その考えに基づいて、遊ぶなり行動を起こすなりするもの。それが中学を卒業しても、ずーっと親元におる。ずっと飯食わしてもらうの?と。親父としては構へん。恥ずかしいのは寿以輝やねん」
‐自身は16歳で岡山から出てきた。
丈「5500円の片道切符を持ってな。寿以輝は下準備、心の構えができてない」(父の独演で終了)
【2R】
‐寿以輝はどう。
寿「早くテストを受けたかった」
丈「口を挟んで悪いけど言わせて!!プロになりたいなら、なれることせえ!!夜遊びして、朝はよう走らん。そんなやつがどうやってボクサーになれるんや!!」
‐お父さんには毎日言われているのか。
寿「言われてます」
‐反論は。
丈「言いたいことがあるなら言え!!」
寿「ないです」
‐プロテストの許可が出るまで長かった。
寿「やっぱり夜遊びかな?何をするわけでもないけど、友達と遊んだりですかね?」
‐喫茶店で朝からバイトしている。
丈「小遣い稼ぎな。家賃、電気代、ガス代、水道代を払うわけでもない。全部、親」
(父の猛攻を『また始まったか…』の顔で受け流した)
【3R】
‐プロの決心は。
寿「(小学生の時)父には『プロボクサーになる』と伝えていた」
‐最初は兄・寿希也さんに付いてジムに。
寿「ボクシングでつらいことはない。辞めたいと思ったこともない。小さい時も練習は楽しくて、やりたかった。でも、どうさぼろうかな、と。そっちばかり考えていた(笑)」
(寿以輝がペースつかむ)
【4R】
‐父を意識したのは。
寿「(情報・バラエティ番組)『金スマ』の撮影で『ROOKIES(ルーキーズ)』のメンバーに会わせてくれた時(笑)。中学1年生くらいの時かな」
‐父の映像を見たのは。
寿「ユーチューブで中学生になってから。『辰吉丈一郎』で名前を検索したら、ばーって出てきて、すごいと思った」
‐見る目も変わったのか。
寿「小学生までは普通の父ちゃんだったから。試合のビデオは小学生の時から見ていた」
‐自身がリングに上がったシリモンコン戦(※2)も見たか。
寿「普通に自分が出てるーって」
‐父の映像を見たことで変わったか。
寿「真似ているつもりはないけど、左のボディーが似ていると言われる」
丈「同じ左利き。書くときとか右やけど、本来は左利き。左利きの右オーソドックスは一緒やね」
‐父は左のガードを下げて攻撃重視するスタイルを批判されたこともあった。
寿「それでええやん、と思う」
(かみ合ってきた)
【5R】
‐目指すボクシングは。
寿「強いボクサー。倒します」
‐父は現役(※3)。
丈「うっとうしいやろうな」
寿「普通やな、という感じ。何とも思わない」
‐目標は。
寿「世界チャンピオン」
‐父は8戦目だった。
寿「記録とかの意識はない」
‐どんなボクサーに。
寿「KOばっかりしているボクサー。分かりやすいのがいい。父がプレッシャーにはなっていない」
丈「小学生か!!」
(リングとは違う父の顔)
【6R】
‐パンチ力は自信があるか。
寿「結構昔から自信はあった。拳が硬いと言われる」
‐切れのあるパンチと重いパンチとあるが。
丈「ドスーンパンチ系やな。握力もあるから硬いし、痛いと思う。昔で言うたら(パナマの元世界王者)ロベルト・デュラン。石の拳」
るみ夫人「言うねえ、自分の息子をデュランに例えて」
寿「(米国の元世界王者)レナードが良かったけどな」
丈「リーチが2センチくらい俺より長いんよ。肩幅あるし、その方が遠心力があるからカウンターは強い」
‐同じバンタム級。
寿「こだわりはない。注目されるのはイヤじゃない。僕が勝てば盛り上がる」
(手数で2人とも乗ってきた)【10日配信の後編へつづく】
◇ ◇
※1 体重が85キロもあった寿以輝は昨年1月、大阪帝拳に入門。吉井寛会長からプロデビュー条件として半年で20キロの減量を課された。同年6月末までに64・1キロに落とした。
※2 97年11月22日、無敗のWBC世界バンタム級王者・シリモンコン・ナコントンパークビュー(タイ)に挑戦。辰吉は7回TKO勝利で3度目の戴冠を果たした。1歳の寿以輝は辰吉に抱かれてリングに上がった。
※3 辰吉は99年に世界挑戦に失敗後、1度は引退表明したものの撤回。02年に復帰戦を飾り、03年9月にも判定勝ち。その後、故障もあり長いブランクに。大阪帝拳から引退を勧告され、08年には規定により「引退選手」扱いとなっているが、現役にこだわり、44歳の今も復帰を目指して練習を続けている。
◇ ◇
▽辰吉丈一郎(たつよし・じょういちろう)1970年5月15日、岡山県倉敷市出身。中学を卒業し、大阪帝拳に入門。89年にプロデビューし、91年にWBC世界バンタム級王座に初挑戦し、TKO勝ち。当時国内最速の8戦目で世界を奪取した。92年、王座から陥落し93年に同級暫定王座に。94年12月、薬師寺保栄との王座統一戦に敗れた。97年に王座に返り咲いた。プロ通算28戦20勝(14KO)7敗1分け。身長164センチ、右ボクサーファイター。
▽辰吉寿以輝(たつよし・じゅいき)1996年8月3日、大阪府守口市生まれ。幼少期から丈一郎にボクシングを教わり、寺方小2年でプロを志した。好きな選手は辰吉丈一郎とマニー・パッキャオ(フィリピン)。家族は父、母、兄。兄・寿希也(じゅきや)さんともに、99年に亡くなった祖父・粂二(くめじ)さんが命名した。身長167センチ、右ボクサーファイター。
ファイトニュース
- 井上尚弥 ネリ戦「とてつもない試合ができると確信」 アラム氏はフェザー級に転向の可能性にも言及(5月5日)
- 元K-1王者・武居由樹 9連続KOで世界のベルト奪取へ「いつも通り研ぎ澄まして来られた」 (5月5日)
- ネリ“ガム噛み会見”も最後は“優等生” 井上尚弥戦に「死を覚悟して戦いに挑みたい」「体重はリミット内」(5月5日)
- 西田凌佑 圧倒的王者有利予想もはね返し妻とつかんだ悲願の世界王座「沙捺、取ったで」(5月5日)
- ボクシング2大日本タイトル戦 ウエルターは豊嶋が新王者、ライトフライは川満が初防衛(5月4日)
- 新王者・西田の妻 「めっちゃかっこよかった」 自身も近大ボクシング部、内助の功実り涙(5月4日)
- 新王者の西田凌佑 4回のダウン奪取後に2ラウンド連続でポイント失うも接近戦に活路 文句なしの判定勝ち(5月4日)
- ボクシング東京ドーム決戦 世界的プロモーターのボブ・アラム氏「日本ボクシング史上最大で最も重要なイベント」(5月4日)
- 「沙捺、取ったで」西田凌佑やった!文句なしの3-0判定で9戦目で世界奪取 ロドリゲスから4回に左ボディーでダウン奪う(5月4日)
- 西田凌佑、判定勝ちで王座獲得(5月4日)
- ボクシング井上尚弥「KOで勝つ」(5月4日)
- ネリ「体重はリミットの中にある」とガムをくちゃくちゃ 井上尚弥「とてつもない試合ができる」記者会見(5月4日)
- ボクシング 西田、ロドリゲスが当日計量をパス(5月4日)
- 挑戦者・西田凌佑 前日計量リミットちょうどでクリア 特製“愛妻塩ちゃんこ味おじや”で栄養補給(5月4日)
- ロドリゲス 王者の余裕 西田にパーカをプレゼント「感謝の気持ちを込めて」(5月4日)
- 魔裟斗の妻、矢沢心と小6・長女の2ショに驚きの声「母娘に見えない!」「姉妹に見えます」(5月3日)
- 西田凌佑、王者とも計量クリア(5月3日)
- ボクシング 西田が計量クリア 「勝ちたい」世界奪取へ闘志 王者と10秒間のにらみ合い(5月3日)
- ボクシング 挑戦者・西田、王者・ロドリゲスとも一発で計量をパス(5月3日)
- 「投げ方めちゃ綺麗」啓之輔が人気野球YouTubeにまさかの登場 投球センスにファン驚き「岩隈というか河原というか木佐貫というか」(5月2日)
- 馳浩知事 新日本・棚橋は政治家に「向いてる」「参議院選挙に出るって言った」と明かす(5月1日)
- 王者ロドリゲスは余裕(5月1日)
- 王者モロニー「記憶に残る一夜に」 武居の変則スタイル&強打封じに自信あり「観客が早くまた見たいと言う試合をしたい」(5月1日)
- 日本ライト級2位・浦川大将が再起戦でTKO勝ちも反省 3度倒すも「いい内容ではなかった」(4月30日)
- 片渕龍太が1回KO勝ちでデビュー飾る「まず父に認められるように」 父は片渕剛太会長(4月30日)
- モロニー「記憶に残る一夜に」(4月30日)
- K-1がボスニア・ヘルツェゴビナで記者会見 6・29サラエボ大会に”グリズリー”イストラテが参戦(4月30日)
- 武居由樹の挑戦を受けるWBO王者モロニー 井上尚弥戦は「何よりも大きいものだった」(4月30日)
- 中谷潤人 井上尚弥対ネリの展開を予想「わりと決着は早いかな」(4月30日)
- RIZIN榊原CEO 朝倉海のUFC参戦は「前向きに話は進めています」(4月29日)
- RIZIN王座防衛の鈴木千裕「時代が変わったのかな」 次の標的はピットブルのベラトール王座(4月29日)
- 「エグい」RIZIN・太田忍が戦慄アキレス腱踏み攻撃「そこにアキレス腱があったので」 SNSは賛否「反則にした方がいいレベル」「ダーティー」(4月29日)
- RIZIN日韓対抗戦の大将戦でKO完敗の中島太一が涙「2人目が生まれるまで妻のサポート頑張る」(4月29日)
- 神龍誠が一本勝ち!韓国の天才ラッパー格闘家を肩固め葬 7・28超RIZINで扇久保博正との師弟対決が電撃決定「俺は貴方を超えます!」(4月29日)
- 朝倉未来が王座防衛の鈴木千裕との対戦意欲「やりたい」「マイクは30点。僕が人気出してあげますよ」7・28平本戦勝利後の青写真語る「発言権ある」(4月29日)
- 鈴木千裕が圧巻の王座初防衛 41歳金原正徳に怒とうのラッシュ浴びせ1回TKO勝ち 歓喜の雄たけび「稲妻落としてやったぜ!」(4月29日)
- 太田忍が完勝!元フェザー級王者の牛久を圧倒し3-0判定勝ち 歓喜のバク宙披露 レスリング・リオ五輪銀戦士がMMAで覚醒気配(4月29日)
- RIZIN 1年ぶり復帰の倉本一真が血まみれの勝利 日韓対抗戦で“済州島のスラッガー”に判定勝ち「いっぱい殴られて血だらけ」も安ど(4月29日)
- “ブラックパンサー”ベイノアが困惑 判定勝ちもRIZINで異例のブーイング「日本が変わっちゃったのか?」(4月29日)
- RIZIN 山本空良が泥沼4連敗 ノジモフのパウンドに散るも「自分はこのスタイルを貫きます」(4月29日)
- RIZIN 素手ボクシング決戦で衝撃決着 篠塚辰樹が米国の刺客を右ストレートで鮮烈KO撃破「ベアナックル最高でしょ」(4月29日)
- 朝倉未来の弟子、西谷大成 壮絶1回KO負けでRIZIN2連敗「やっちゃったな」 パンクラス1位の右拳に大の字で沈む 口から流血 朝倉呆然(4月29日)
- 屈辱RIZIN2連続KO負けの西谷大成「またやっちゃったな」 挑発にのり右拳被弾 師匠の朝倉未来からは「『行く距離ではなかったな』と」(4月29日)
- 中谷潤人 井上尚弥対ネリは「わりと決着は早いかな」井上勝利を予想(4月29日)
- 王者モロニー 来日即“絶好調”宣言 5・6武居由樹と対戦 もう祝勝会気分「日本食は全て大好き」(4月29日)