【野球】山口俊へ寄せる巨人・尾花コーチの全幅の信頼 6年ぶり共闘へ
淡々とした口調の中にも、かつての“教え子”への期待の高さをのぞかせた。「いい投手ですよ。力がないと、ああいう活躍ができるわけではないですから」。FAでDeNAから新たに加入する山口俊投手への評価を問われた巨人・尾花高夫投手コーチは、賛辞の言葉を並べた。
2013年のシーズン途中に抑えから先発に転向。今季11勝と大きく飛躍した。ただ、尾花コーチは09年オフの横浜監督就任時から、先発としての“才能”を見込んでいた。
「先発の柱にするつもりだったんだよ」と懐かしそうに振り返る。就任当時から「持っているものが飛び抜けている。球が速い。外国人が抑えをできるなら、前に回す」と、その潜在能力の高さにほれ込み、エース候補としての期待を込めていた。
監督1年目の10年。山口俊、三浦、寺原、ランドルフ、清水の5人を中心にローテを回す青写真を描いた。だが「外国人がアテにならなかった」と山口俊の代わりの守護神候補として獲得したブーチェックがオープン戦から打ち込まれる誤算が生じた。結局、開幕直前に抑えに再転向させる決断を余儀なくされ、2年間の監督在任中に先発構想が実現することはなかった。
そんな経緯があるからこそ「先発・山口俊」の今季の活躍は“織り込み済み”。それだけに、求めるハードルも高くなる。「菅野、マイコラス、山口俊の3人はリリーフを休ませる役割を果たしてほしい。多くても(救援は)1人で済むようにしてほしいよな」。自身が描いた“理想”を体現した右腕との6年ぶりの共闘。尾花コーチの表情に、投手王国構築への手応えがにじんだ。(デイリースポーツ・野畑圭司)



