【野球】25年ぶりVの広島で中田が味わう危機感「取り残されないようにしたい」

 広島・中田廉投手(26)が背番号変更にも「心機一転」と前を向いた。「34」をドラフト2位の高橋昂也投手(18)=花咲徳栄=(18)に明け渡すため、今季限りで引退した広瀬純外野手(37)が付けていた「26」に変更。入団から付けていた番号に別れを告げ、9年目となる来季、巻き返しへ意欲満々だ。

 「変更が決まった時、すぐに連絡しました。『頑張れ』と言ってもらった。プロであれだけの結果を残された方の背番号。純さんの思いもある。それに恥じないようにしたい。いつかは26が自分の番号だと思ってもらえるように結果を残したいと思います」

 14年オフには、広瀬の合同自主トレに参加。その年、中継ぎとしてチーム最多の66試合に登板し9勝8敗、防御率3・89と飛躍した。だが翌15年は右肩を痛め、登板は5試合のみ。今季は8試合に登板し1勝1敗、防御率16・62と過去最低の成績に終わった。

 秋季キャンプでは、全体的なレベルアップをテーマに練習に励んだ。「投げ急ぐというか、上体が早く行きすぎていたため、いい球と悪い球の差が激しかった」とフォーム固めに着手。体のブレを少なくするためにウエートや走り込みなどで下半身強化を重点的に取り組んだ。

 オフは例年通り、米大リーグ・ドジャースの前田の合同自主トレに参加する予定。「来年の春やシーズンにもつながってくる。いまやっていることを継続してオフもやっていきたい。マエケンさんにもいろいろ聞いてみたいと思います」。来季に向けて重要な期間。新たな知識を得て、成長への糧とする。

 チームは今季、25年ぶりの優勝を果たした。チーム最多の67試合に登板したジャクソンと今村だけでなく、ヘーゲンズ、一岡、九里も中継ぎとしてチームを支えた。「年の近い投手が活躍しているという悔しい思いをした。来年こそ、厳しい競争の中に加わっていかないといけない。取り残されないようにしたい」と闘志を燃やした。

 来季はリーグ連覇、日本一を目指すチーム。投手陣の力となるためには、レベルは欠かせない。大きな壁を乗り越え、26番は広瀬ではなく中田のものとする。(デイリースポーツ・井上慎也)

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