【スポーツ】野球から格闘技への転向者

 プロ野球のオリックス、巨人などで投手として活躍した野村貴仁氏(47)が総合格闘技大会「REAL」への参戦オファーを受けていることが報じられた。元巨人の清原和博被告(48)の逮捕以来、同被告をよく知る人物として度々マスコミに登場し、現役時代とは変わり果てた風貌と言動で注目を集める元快速左腕。参戦決定となれば、プロ野球から格闘技転向は珍しい。その少ない過去の例を紹介する。

 ◆ジャイアント馬場 38年1月23日生まれ。巨人の投手からプロレスへ転向。身長2メートル9センチの巨体を武器に日本プロレス、全日本プロレスのエースとして活躍。世界最高峰と言われたNWA世界ヘビー級王座を3度獲得した。

 ◆竹下民夫 38年12月29日生まれ。大相撲からプロ野球のトンボを経てプロレスへ転向した異例の経歴の持ち主。日本プロレス、東京プロレス、国際プロレスを渡り歩き、国際ではレフェリー、リングアナウンサーも担当。馬場にプロレス転向を勧めた。

 ◆高野忍 74年12月10日生まれ。巨人の外野手からプロレスへ転向。ZERO1で09年に2試合行い、2勝した。

 ◆立川隆史 75年10月7日生まれ。ロッテ、阪神で外野手として530試合に出場し、315安打、打率・236、28本塁打の成績を残す。07年にキックボクシングのK-1に転向し、3勝(2KO)3敗。

 ◆古木克明 80年11月10日生まれ。ドラフト1位で横浜(現DeNA)に入団し、オリックスでもプレー。内野手、外野手として543試合に出場し、312安打、打率・247、60本塁打。10年に総合格闘家に転向し、デビュー戦でアンディ・オロゴンに判定負け。戦績は1勝1敗。

 この中で、成功したといえるのは馬場ぐらいだろうか。やはり、格闘技とはまったく違う競技から適応するのは難しいのかもしれない。野村氏と過去のプロ野球出身選手との違いは、野球では主力選手として活躍し、メジャーリーグでも登板した高い実績を残していること。一方、覚せい剤取締法違反で有罪判決も受けている。

 野村氏にオファーを出した「REAL」の関係者は元メジャーリーガーの身体能力を評価するとともに、薬物からの社会復帰も期待しているという。対戦相手は野村氏のコンディションを考慮して選ぶ方針だ。野村氏が再び輝く時は訪れるのだろうか。(デイリースポーツ・洪 経人)

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