【野球】巨人オーナーの改革への本気度

 4人もの野球賭博関与者を出し、失地からの信頼回復途上の巨人。再発防止へ、球団首脳も積極的な取り組みを見せている。

 1軍が名古屋遠征に出発した4月8日。夕方のジャイアンツ球場の駐車場に、続々と黒塗りの車が滑り込んだ。待ち構えるカメラマンの前に姿を見せたのは巨人・老川祥一オーナーと松田昇オーナー代行。「(選手の)日常の生活実感を含めて共有したうえで、(再発防止策を)考えていかないといかんだろうということ」(老川オーナー)と球団トップ2による異例の視察となった。

 3月11日。自身のオーナー就任会見で「(賭博問題の)背景をしっかり分析して、というところからスタートしないと、また同じことになる。なぜ起きたかというところも深く掘り下げる」と決意を口にしていた。2軍施設の訪問は、まさにその背景を「掘り下げる」ためのもの。視察はグラウンドだけにとどまらず、賭けトランプが行われていたロッカー、そして選手寮にまで及んだ。

 寮ではドラフト1位・桜井や同2位・重信ら若手選手と夕食をともにした。食事後、重信の「巨人軍は逆境の中だけども、しっかり自分たちが精神、肉体両方をしっかり鍛えて、一日も早く1軍に上がれるように頑張る」というあいさつに頼もしさを感じた。視察を終え「(不祥事は)かなり特殊な例だったのかなっていう感じはしました」と感想を口にした。

 とはいえ、信頼回復へは道半ば。老川オーナーも「そういう選手がいたことは紛れもない事実」とし「間違いが起きないように、さらに検証する必要もある」と表情を引き締めた。トップ2による今回の視察で、球団の“本気度”は内外に示した。過ちを二度と繰り返さないため、球団挙げての取り組みは今後も続いていく。(デイリースポーツ・野畑圭司)

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