加山雄三が持つ筋金入りの“ゲーム愛”

 喜寿となっても「若大将」のニックネームで愛され、来年には芸能生活55周年を迎える加山雄三が、秋の叙勲で旭日小綬章を受章した。歌手、俳優として輝かしい功績を残し、近年ではテレビ朝日のレギュラー番組の影響で、“散歩人”としてもすっかり定着。神奈川県茅ヶ崎市出身で「海の男」のイメージも強いが、芸能界屈指のゲーム好きという顔も持ち合わせていることを、ご存じだろうか。

 ゲーム歴は長く、テレビゲームの先駆的存在のファミコンが1983年に発売される前の、アーケードゲーム時代からハマっているという筋金入り。「反射神経がきたえられて、頭の回転が良くなる」と“ゲーム効果”を掲げており、今年2月に発売された最新機種のPS4も、もちろんゲットした。

 仕事の合間の暇つぶしではなく、しっかりと時間をとって楽しむことが“ゲーマー加山”のポリシーで、深夜3~4時まで没頭することもしばしば。中でもお気に入りは、ホラーアクションの人気シリーズ「バイオハザード」だ。

 過日行われた会見でも、本筋とは関係のないゲームの話題で盛り上がった。「バイオハザード」についてうれしそうに語り始めて、「だんだん映像がキレイになってるから、ゲームの中に出てくる女の子に、ほれちゃったりね」とちゃめっ気たっぷり。シリーズ最新作「バイオハザード リベレーションズ2」についても、「前は3DSで出たヤツなんだけど、次はPS4で出るんだよ。ものすごい楽しみで、11月発売と思ってたら来年で…。ハァ~」と発売日を勘違いしていたとあって、“お預け”に大きなため息を漏らした。

 「バイオハザード」といえば、ハリウッドで映画化されていることでも有名。ミラ・ジョヴォヴィッチを主演に据えて、映画でもヒットシリーズとなっており、すでに第5弾まで公開された。最近は演技の仕事から遠ざかっている加山だが、役者魂を失ったわけではない。

 「俳優業はお声が全然かからず、失業しておりますが、職業欄には『俳優』と書きます。SF映画に出たいんです。CGが発達してるから、シュワちゃん(アーノルド・シュワルツェネッガー)ほどは無理でも、そういうこともやりたいね。アクションはCGで」

 映画版「バイオハザード」はSFアクションとあって、まさに加山の“俳優復帰作”にうってつけ。出演について報道陣から水を向けられると、「言っていいか分からないけど…映画よりゲームの方が面白いんですよ。映画の方も、ゲームを越えるくらい面白くなってほしい願望はありますね」と、原作ゲームファンだからこその苦言を呈した。

 だがその直後に、「僕は(主人公の)クリスはできないなぁ。(ダークヒーローの)ウェスカーもイヤですね」と登場キャラクターの名前を次々と挙げて、自身のキャスティングの妄想をふくらませた。加山のゲーム愛が本物であることは、疑う余地はない。

(デイリースポーツ・丸尾匠)

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