DeNA「ダグアウトの向こう」を露出

 プロ野球ファンのみならず、幅広い層に必見の完全ドキュメンタリーDVDが今年も発売される。「ダグアウトの向こう2014-今を生きるということ。」。DeNAが球団を保有してから3年連続での発売となるが、これは、単なるドキュメンタリーではない。

 試合に際して、報道陣が立ち入り許可されているのはベンチやファウルゾーン周辺に限られる。ベンチ=ダグアウト、その向こう側にあたるロッカールームや、監督、コーチ室などには、足を踏み入れることはできない。そこで起こっていることは、伝聞でのみ知ることのできる情報でしかなかった。

 この作品は不可能を可能にした。カメラを持つのは球団職員、選手。報道陣立ち入り禁止区域にも、当然出入りできる。グラウンドはもちろん、ロッカーだろうが監督室だろうが、禁断の地に足を踏み入れる。ミーティングの場でさえ、カメラを回す。例えば昨年の作品には、石川主将が中畑監督に呼ばれ、2軍行きを通告される緊迫したシーンが赤裸々に収められていた。

 中畑監督はこう振り返っていた。「『ここまでカメラ入ってくる?』ってところまでカメラがいた」と1年目は驚いたという。「味わったことのない世界。最初は戸惑って、ミーティングでコーチ陣も意見が出なかった。でもファン心理からすれば知りたい世界。他はやらなくてもやっていくのがウチのチームだからね」。根底にファンサービスがある。

 DVDは12月13日から一般発売予定。先だって同6日から全国8カ所(横浜ブルク13、チネチッタ川崎、ブリリア ショートショート シアター、新宿バルト9、フォーラム福島、T・ジョイ長岡、梅田ブルク7、T・ジョイ博多)で劇場公開される。スポーツ界の裏側を伝える完全ドキュメンタリー。一見の価値ありです。

(デイリースポーツ・鈴木創太)

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