3連覇へ底力を見せ始めた巨人

 巨人は阪神との首位攻防戦(12‐14日)に勝ち越し、15日の広島戦ではエース・前田健を粉砕。16、17日は広島に連敗したものの、リーグ3連覇へ底力を見せ始めた。打線がようやく調子を上げてきたというのもあるが、救援陣も盤石の態勢になってきた。

 これまで、勝ち試合はマシソン、山口、西村の3人が主に担ってきた。西村は8日に登録を抹消されたものの、山口は17日・広島戦で打たれるまで10戦連続無失点だった。開幕直後は不安定な投球が続いたマシソンも守護神として21セーブを挙げるなど、安定感を取り戻している。

 そして、西村の代わりに勝利の方程式に加わったのが久保だ。5日に再登録されて以降、8試合に登板して1失点と好調を持続。山口、マシソンへのつなぎ役の地位を確立した。「体の調子もすごくいい。結果にこだわりたい」。11年にストッパーとして20セーブを挙げたベテランが完全復活した。

 また、頭角を現してきたのが3年目右腕の田原誠だ。ここまで防御率は2・93。1日の広島戦では2‐2の延長十二回無死1、2塁で登板。エルドレッドを三振に斬るなど無失点で切り抜けた。

 14日の阪神戦では1点リードの六回2死二塁から登板し1回1/3を完全リリーフ。虎の反撃ムードを断ち切った。8月はすでに10試合に登板しており、川口投手総合コーチに「久保と同じくらいのレベルに来ている」と言わしめる投球で信頼を勝ち取った。

 8月の救援陣の防御率は前月の5・40から3・79(18日時点)に良化。16日の広島戦こそ終盤に大量失点したものの、試合の終盤を支える屋台骨が安定し、チームも落ち着いてきた。

 ペナントレースもいよいよ佳境に入り、原監督は「力の見せどころ」とハッパをかけた。試合のすう勢が決まる終盤を任せられる投手がそろってきた巨人。この陣容に西村が復活すれば…。分厚い救援陣がスパートの原動力になりそうだ。

(デイリースポーツ・野畑圭司)

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