女子マラソン復活ならず…福士14位、田中19位、伊藤46位で3大会連続メダルなし

 「リオ五輪・女子マラソン」(14日、サンボドロモ発着周回コース)

 女子マラソンが行われ、福士加代子選手(34)=ワコール、田中智美選手(28)=第一生命、伊藤舞選手(32)=大塚製薬=が出場。序盤は3人が先頭グループにつけたが、中盤までに脱落し、福士が14位、田中が19位、伊藤が46位の結果に終わった。2大会連続優勝など、かつて五輪を席巻したお家芸復活はならなかった。

 一度離された12キロ過ぎ、福士が先頭集団に追い付いたのが唯一の見せ場だった。五輪3大会連続でメダル獲得を逃した。リオのカーニバル会場「サンボドロモ」からスタートしたレースは、アフリカを中心とする海外の強豪にはね返され、かつての強さを見せつけることはできなかった。

 序盤は3人が先頭集団に入ったが、10キロを過ぎた時点で第2集団に。15キロ時点で福士が先頭に2秒差の9位。しかし、21キロ手前で先頭集団のペースが上がり、日本勢トップの福士はついて行けず後退。見る見る離された。 お家芸復活は夢に終わった。日本勢は有森裕子が1992年バルセロナ五輪で銀、96年アトランタ五輪で銅メダルを獲得。2000年シドニー五輪では高橋尚子、04年アテネ五輪では野口みずきが金メダルと2大会連続金、4大会連続でメダルを獲得し、確固たる地位を築いてきた。

 才能にあふれたケニア、エチオピア勢などに、日本勢は体系化した豊富な練習で対抗してきた。だが08年北京五輪で連覇を目指した野口が、けがと隣り合わせの練習に体が悲鳴を上げ、直前に欠場に追い込まれると流れは変わった。

 12年ロンドン五輪後に日本陸連はナショナルチームを発足させ、実業団の枠組みを超えた強化に取り組んだ。練習方法などの情報の共有も進み、福士が1月の大阪国際で2時間22分17秒を出すなど、好転の兆しはあった。大会前、福士は「マラソンは過去の先輩方が取ってきた功績がある」と語っていた。だがリオの舞台でメダルへの意気込みは実らなかった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

五輪最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    デイリーおすすめアイテム

    注目トピックス