４月２２日に世界最速３階級制覇を果たしたボクシングのＷＢＡ世界フライ級王者・井岡一翔（２６）＝井岡＝が５日、プロ野球の阪神－中日戦（甲子園）で始球式を務めた。

　大拍手の中、マウンドに上がると、中日・大島洋平外野手の内角をえぐって、空振りを奪うストライク投球。両手を突き上げてガッツポーズした。

　始球式は１３年９月１７日、ロッテ－オリックス戦（ＱＶＣ）以来２度目で聖地は初めて。小３～６年まで野球経験があり、「こんな大観衆はボクシングのリングでもない。うれしかった。野球選手がうらやましくなった」と興奮気味に振り返った。

　親交の深い阪神・西岡剛内野手に「３階級を獲ったら始球式をやらせて」とお願いしていたところ、西岡が球団に話して実現。この日、ブルペンで２０～３０球を投げ込んで練習した。

　西岡の背番号「７」のユニホームを着て、グラブも譲り受けた。投球後は、三塁の西岡を指さし、どや顔。「僕がいい球を投げればツヨ君が『ヒーローになる』と言っていた。活躍してくれるでしょう」とゲキ。３階級制覇にちなみ「ツヨ君にはタイトル３冠獲って欲しい」と期待した。