宇良が7戦全勝、千秋楽に優勝決定戦
関学大から初めて大相撲入りした東序二段10枚目の宇良(木瀬部屋)が24日、愛知県体育館で行われている大相撲名古屋場所13日目で大元(入間川部屋)を押し出しで破って2場所続けて7戦全勝。26日の千秋楽に、同じく7戦全勝の大輝(八角部屋)と優勝決定戦を行うことになった。
この日の対戦相手の大元は立命館大出身で、三段目で7戦全勝。立ち合いから低く潜ってくる宇良を激しく突いて攻勢に出た。耐えながら反撃のチャンスをうかがった宇良は一瞬のスキをみて左を差すと、一気に前進。土俵外に押し出された大元は溜まり席の一番奥まで吹っ飛んでいった。「あの体勢になったら足を出すだけですから。でも、あまり余裕はなかったですね」と勝負をつけたシーンを振り返った。
5月の夏場所では序ノ口で7戦全勝し優勝。約100枚も番付が上がった今場所も順調に白星を積み重ねた。それでも「数字的なものはあまり意識していない。終わってみてから“これだけ勝ってたんやな”という感じ」と目の前の一番に集中してきた。猛暑の名古屋でも体重をきっちりキープできているという。
これで千秋楽の幕内土俵入りの前に、元学生横綱の大輝との優勝決定戦で連続Vをかける。「楽しみです。(満員の館内の)ああいう雰囲気を味わってみたい」と気負うことなく決戦への意欲を示した。先場所は宇良が右からの上手投げで勝っている。リベンジに燃える大輝も、「意識しすぎて自分の相撲が取れなかったので」と自然体で臨む構え。尾張のファンにとっては、千秋楽に大きな楽しみが増えたことになる。
