川澄、ファン1人1人に握手して別れ

練習後、ファンと交流する川澄
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 16日になでしこリーグ・INAC神戸を退団することを発表した元女子サッカー日本代表MF川澄奈穂美(30)が17日、神戸市の本拠地で練習を行い、集まったファンにサイン、握手をして別れを告げた。

 練習前に同クラブから米女子プロリーグNWSLの「シアトル・レインFC」に完全移籍することがリリースされた。19日のジェフ戦(フクアリ)が渡米前の最後の試合予定で、今月中に移籍先に合流する。契約は7月から今季いっぱいの10月までとなっている。

 川澄は俊足と高い得点力でなでしこJAPANの主力として活躍。11年ドイツW杯優勝、12年ロンドン五輪銀メダルに貢献した。14年3月からシアトル・レインFCに期限付き移籍し、今回、完全移籍で復帰する。

 練習には約100人のファンが集まり、川澄は1人1人にサイン、握手をして別れを告げた。練習後には会見を行った。

 今季は開幕から途中出場が続くなど、出場機会を求めたのが移籍理由。「納得いくプレーができず、自分にまだ足りないところがあった。そういう時にシアトルからオファーをいただいた。もう1回、試合に出る機会を得て成長しようと思った」と明かした。決断に時間はかからず、「一つ吹っ切って、行こうと思った時には決断して。悩む期間は少なかった」とした。

 2度目の米挑戦は楽しみしかない。「世界一の女子サッカーの国。そういうところでできるのは有意義。パワー、スピードではアメリカに行けば下の方。駆け引き、俊敏性で違いを出してチームのためにやっていきたい」と力を込めた。

 再代表入りにも意欲は十分。「現役でやっている以上、代表を目指したい。移籍イコール代表とは思っていないけど、クラブチームの活躍があって代表につながる。意識する」と話した。

 背番号は「36」に決定。「初めて代表に選んでもらった時が『36』」と選んだ理由を明かし、30歳にして原点からの再出発となった。

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